第135回空港周辺一斉行動 移転攻撃に住民の怒り 「自公政権もう終わりに」

週刊『三里塚』02頁(1147号02面02)(2024/11/11)


第135回空港周辺一斉行動
 移転攻撃に住民の怒り
 「自公政権もう終わりに」

(写真 朝の意思一致【27日】)

(写真 地域を回る宮本さん)


 反対同盟と支援連絡会議は10月27日、135回目の空港周辺情宣一斉行動に立ち上がった。
 午前8時半、成田市天神峰の反対同盟会議室前に集まった仲間は朝の打ち合わせを行った。最初に東峰の萩原富夫さんが「10・13全国集会には予想より多くの人に集まっていただきありがとうございました」とお礼を述べた。続いて、芝山町・白桝の伊藤信晴さんが、空港推進派の動きや移転の状況を報告した。市東孝雄さんは「今日は衆院選投票日だが、候補はみんな機能強化に賛成だ。入れる人なんていない」と、反対同盟の真骨頂である、他力本願ではなく自ら体を張って闘うことこそ選択肢との気概を示した。現地の仲間からは、日米共同統合軍事演習「キーン・ソード25」の初日に陸上自衛隊木更津駐屯地のオスプレイが、海上自衛隊鹿屋航空基地に緊急着陸したことに触れ、「このオスプレイは直前、徳之島の手々浜海浜公園で離着陸訓練をしていた。自衛隊は空港・港湾・公道だけでなく子どもたちが遊ぶ公園まで使って訓練を強行している。断じて許すことはできない。10月集会で示された戦争阻止の訴えを届けよう」と呼びかけた。
 この日用意された反対同盟ニュース第130号は全国から480人が参加した10・13全国集会の成功を報じる内容だ。反対同盟事務局4氏のアピールを見開きで掲載。地域住民の声は芝山町の主婦から。「耕作権裁判での過程でも明らかなように空港建設は原点からウソと暴力で造られてきた。騒音対策も不十分。裁判に勝って飛行時間の延長を阻止したい」
 さらに、囲みで来年5月に千葉県の施設である幕張メッセでの「武器見本市」の開催を阻止しようと呼びかけている。
 参加者は同盟ニュースを手に、担当地域へと飛び出した。この日の天気は晴れ。農家はさつま芋の収穫・出荷作業に精を出していた。婦人行動隊の宮本麻子さんは圏央道工事が進んでいる地域を回った。家の近くまで土盛りが進む中、多くの家が移転し、空き地は草ぼうぼうとなり、資材置き場に。様変わりする風景に驚きつつ、なじみの住民と話になった。この日は選挙日だったが、「自民党も野党もダメだ」と語る住民に対し、「全国集会で市東さんは農地を守り、農業を続けると強い決意を語った。共にがんばろう」と呼びかけ、友人の分も含めてニュースを手渡した。
 移転が進む芝山町の住民は、8・28機能強化フィールドワークで「シュプレヒコールがよく聞こえたよ。昔はドラム缶が鳴ったらおばあさんがすぐ飛んで行った。私もお父さんと穴を掘ったりいろんなことをやった。ほんとはずっと暮らしたいけど」と苦しい胸の内を語った。
 親戚が移転させられた芝山の住民は「一生暮らすつもりだったのに、片付けられた土地を見て涙がこぼれた。ここだってどうなることか」と不安を述べた。移転を決めてた多古町の住民は「田んぼは手放すつもりはない」と語った。
 この日は選挙日だったこともあり「自公政権は終わらせなければならない」との声が多数、反対同盟への期待とともに署名も寄せられた。

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