団結街道

投稿日:

週刊『三里塚』02頁(1144号01面06)(2024/09/23)


団結街道


 最も遅い猛暑日の記録を更新した広島。観測史上初の9月に降雪があったオーストリア西部のチロル州。「終わらない夏」に「一足飛びに訪れた冬」。「四季」の「二季」化が進む▼わが住居のプレハブはアンプの役割を果たす。夏は外より暑く、冬は外より寒い。気候変動の影響を先取りするわが寝室には、招かざる客たちがひっきりなしに訪れるようになった。蜂、クモ、ムカデ、トカゲ……。人間にとっては気候地獄でも虫やは虫類にとっては気候天国なのだろう。毎年、巨大化するムカデにギョッとし、ギャッとなる▼毒ガスの「平和利用」から生まれた殺虫剤。腫れあがった足をさすりながらプシュッと一押し。効果は一カ月続くそうだ。翌日から、部屋の扉の前にバタバタと倒れる小さなバッタ。東京オリ・パラをきっかけにアース製薬は「虫ケア用品」と呼び方を変えたが、成分はより強力なのだろう▼化学物質の影響で鳥たちの鳴き声が消えた春(レイチェル・カーソン『沈黙の春』)。秋の風物詩・虫の音までも消すわけにはいかない。だが、一寸の虫にも五分の魂。嚙まれれば痛い。環境に優しいムカデ対策をぜひ編集委まで▼先日、萩原さんの田んぼにカエルやバッタを狙うシラサギ、大量のトンボがやってきて、稲刈りを心配そうに見守っていた。市東さんと共に訪れた群馬でも赤トンボがお出迎え。虫たち(ムカデは除く)のエールを背に今秋決戦の勝利を!
このエントリーをはてなブックマークに追加