第130回空港周辺一斉行動 同盟ニュースが大反響 「拡張本格着工許せぬ」「岸田を倒せ」

週刊『三里塚』02頁(1136号01面03)(2024/05/27)


第130回空港周辺一斉行動
 同盟ニュースが大反響
 「拡張本格着工許せぬ」「岸田を倒せ」

(写真 朝の打ち合わせ【19日】)

 5月19日、反対同盟の第130回空港周辺情宣の一斉行動が行われた。いつものように市東孝雄さん宅前団結街道に結集して朝の打ち合わせを行った。
 最初に市東さんが発言した。当日、沖縄現地闘争に萩原富夫さんが反対同盟代表で参加していることを踏まえて、「今月は裁判と闘争が続いています。今日は暑そうでもないので大いに頑張りましょう」と一同を激励した。
 続いて、事務局の伊藤信晴さんが地元の白舛(しらます)部落の現況を報告した。
 「白舛では、五十数戸のうち移転対象が39戸、残るのは16戸、これでは部落が維持できない。『全部移転させろ』という要望書を芝山町に出す動きがある。他方、移転が始まっているが、移転先は町外。人口戦略会議・増田寛也が『4割の自治体が消滅する』と言っていたが、同じことが白舛では急速に進んでいる。これが空港周辺の芝山町の実態だ」と空港拡大による周辺破壊を報告し、「この生活破壊を暴露しつつ、住民の怒りの声を聴いて、集めるために情宣をやりましょう」と呼びかけた。
 一同は同盟ニュース第125号を手に担当地域へと散っていった。
 空港周辺の農家にとってこの時期は、サツマイモなどの苗の植え付け、ニンジンの収穫など繁忙期だ。戸別訪問でも、雨の降りだしを気にかけながらの論議が続いた。
 芝山町中心部の小池地区の農家は、「皆心配しているのは排水問題だ。コンクリートを敷き詰めれば、膨大な水が流れ込む。高谷川は、今でもあふれているのに」と空港拡張工事に不安を募らせる。
 空港被害は、騒音だけではない。排水、大気汚染など環境破壊も甚大だ。NAAは、住民の不安を無視して、本格工事の着工を決行しようとするので周辺住民の怒りは高まっている。
 同じ小池地区の別の人は、反対同盟ニュースの騒音損害賠償訴訟の開始の記事を見て、「こんな状況では住み続けられない。みんな分かって前向きになってきたんだろう。お互い気持ちは若く、長くいこう」と心弾ませ語った。
 第3滑走路建設予定地内で反対を続けている住民は、「反対同盟に期待している。今度、君たちのところにも訪問するよ」と笑顔で迎えた。この家の周辺は、新滑走路工事前の遺跡発掘と圏央道の大規模造成が進んでいる。「圏央道の工事業者は、産廃を芝山に持ち込んだ会社で、前町長の相川が仕組んだ」と怒りをあらわにした。「NAAは、昨年11月にカレンダーを持ってきて以降、来ていない。部落のほかのところでも同じ。自分は、移転対象の人に『出るときにはあいさつに来い』と言っているが、今のところない」と語った。
 戦争攻撃への怒りも次々と表明された。菱田地区の農家は、「自民党は、もうダメだっぺ。沖縄にミサイル配備したり、戦争やる気だからぶっ潰さなければ」と岸田打倒で意気投合した。
 この日、芝山町の南側にあたる横芝光町の一部地域にもビラが配られ、その日の午後に早速、反対同盟への感謝と激励の電話が横芝光の町民から寄せられた。
 機能強化粉砕へ向け、手ごたえを実感した一斉行動だった。
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