大地の響き 投稿コーナー
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岡真理さん講演を聞き
三里塚現闘 北里一枝
4月24日、阿佐ヶ谷市民講座に参加しました。「ガザのジェノサイド/問題の根源とは何か」がテーマで、講師は早稲田大学教授の岡真理さん。10・7蜂起を受けて緊急出版された彼女の話題の著書『ガザとは何か』について、会場から「4カ月前にこの本に出会ってガザのことを知りました。始めに読んだのがこの本で本当に良かった」との若者の発言がありました。この本はマスコミの伝えない真実を知るための最善の書だと思います。マスコミ報道は、一番良心的なものでも93年オスロ合意が出発点です。「両者が土地を分割して住みわけに合意したのに、イスラエルが軍事力で入植地を拡大し、ガザの人々を壁の中に押し込めてきた。そのマグマの爆発が10・7だ」というものです。
岡さんは「ガザ問題は米欧帝国主義の植民地問題、G7のGはジェノサイドのGだ」と明快に問題の本質を語ります。
事の始まりは、1947年、国連で「パレスチナを分割して、ユダヤ人の国を作る」ことが決議されたことです。ホロコーストを生き延びた25万人のユダヤ人難民に対して、贖罪(しょくざい)を果たすべき戦勝国の帝国主義国が、パレスチナの土地を奪ってユダヤ人の入植地にする事で問題の解決を図ったのです。なぜパレスチナだったのか、その理不尽な経過が岡さんの本の中で詳しく解説されています。その後も、米欧帝国主義は中東の石油権益を守るための軍事要塞国家としてイスラエルの後ろ盾となり、土地強奪と虐殺を容認してきました。
パレスチナ人は、米欧帝国主義の犠牲にされ、75万人が土地を追われ、命を奪われ、77年間ジェノサイド(民族浄化)の危機にさらされてきたということです。
日本帝国主義もまた、イスラエルと共同で殺人兵器を開発してもうけている加害国家です。岡さんは「かつて満州・朝鮮・台湾を侵略して植民地国家を作ろうとした日本はイスラエルと同じ。これを想起しないことが問題であり、我々の脱植民地化は完了していない」と言及しています。
歴史的事実を知ったならば、私たちのやるべき事は明快です。アメリカの学生と連帯しよう! 中国侵略戦争を阻止し、沖縄を再び戦場にしないために、労働者・農民・市民は連帯しよう!