3・31集会発言 農民も戦争に反対し立ち上がる 全国農民会議共同代表 小川浩さん
週刊『三里塚』02頁(1133号02面03)(2024/04/08)
3・31集会発言
農民も戦争に反対し立ち上がる
全国農民会議共同代表 小川浩さん
市東さんの農地は全国農民の命そのものです。
今、農民の憲法と言われる新農業基本法の改定が国会で審議されています。だけど、そもそも農業基本法は農民を守るための憲法ではなく農民つぶしの法律だったんじゃないかと思います。食料有事法も同時に上程され審議されています。有事に食料が不足した場合、強制的に農民に穀物を作らせる。食料増産の計画書を出させて、それを出さない農民には20万円の罰金を科すと。
平時に農民を生きていけない状態にしておいて有事になったらいきなり穀物を作れと言う。絶対に許すことはできません。
規模拡大とか輸出を増やすとかスマート農業とかいろいろ言われますが、生産資材は高騰し、農産物価格が上がらない中であと5年も続けば農家は本当にいなくなります。食料自給率は38%で種や肥料を考慮に入れれば1割以下。輸入が止まれば直ちに食料はなくなります。
農民はどうやって生きていったらいいのか。政府にお願いするような運動では農民は生きていけません。
国連の食料サミットでは、環境汚染の真の原因は畜産だ、畜産を減らせと攻撃されています。牛は大量の水と穀物を消費し、CO2よりもっと悪質なメタンガスを大量に発生すると。それに対して怒ったヨーロッパの農民は実力決起で闘っています。
日本では、畜産に対する攻撃を強める一方で、安全性の検証がまったくなされないまま人工肉・培養肉が進められています。
これから農民がどうやって生きていったらいいのか。やはり市東さんが常々言っているように福島や沖縄、三里塚とともに闘う中に農民の生きる道がある。それ以外にはないんじゃないかと考えています。
最後に、環境汚染の原因が畜産だと言いますが、一番は戦争じゃないか。米戦闘機の燃料だけで7兆円。日本でも43兆円の軍事費増強の中で、どれだけのCO2が排出されるのか。まったく無視されています。
農民もやはり戦争反対。今年、新しい旗をつくりました。戦争反対、原発、それから三里塚勝利、そういう方針のもとで世界の労働者と連帯して闘います。