発言から 天神峰で農業続ける

週刊『三里塚』02頁(1133号01面02)(2024/04/08)


発言から
 天神峰で農業続ける

NAAの態度不誠実の極み
 敷地内天神峰 市東孝雄さん

 昨年の強制執行から1年が過ぎました。皆さんの力のおかげで、畑は少なくなりましたが、元のように農業ができるようになりました。
 耕作権裁判の私の証言の後にNAAは「畑は順調ですか」と。ああいうふざけた不誠実極まりない訴訟態度は許せない。どっちが原告で被告なのか。もし、やる気があるなら証拠を全部出してやってくればいいものを。元空港公団の法理哲二証人が言ったように、永久保存された書類は絶対にあるはずなんです。出さないということは、そこに怪しいものがある。
 何しろ私は農地があるから闘えます。南台農地を取られたら何もできないですよね。これからも体の続く限り天神峰の地で農業を続けていきたい。みなさんご指導よろしくお願いします。
 裁判を18年もやって、皆さんにも仕事を休んで来ていただいて申し訳ないと思っています。裁判所は三権分立なんか守らないですから、裁判以外でも自分のできることを見つけて、これからもがんばっていきます。

機能強化策は軍事空港建設
 敷地内東峰 萩原富夫さん

 今日はたくさん集まっていただき、私たちもまたがんばろうという気になります。大きな声で芝山のみなさんに闘いを訴えていきたい。
 今、沖縄全体が軍事基地になろうとしています。米軍基地に加え、自衛隊基地がどんどん作られ、いつ戦争が始まってもおかしくない状況です。九州・四国でも自衛隊が港や空港を戦争に使えるよう整備が進められようとしています。
 成田では住民の反対を押し切り、軍用と言うほかない3500㍍の2本の滑走路を新たに造ろうとしています。最初から成田は軍事空港として考え造られてきましたが、今まさに戦争が始まろうという段階で、大軍事拠点として完成させられようとしています。
 先日、「新しい成田空港」構想として、機能強化の完成と一体でターミナルを一つにすると発表されました。
 何で本当のことを言わないのかと思います。
 中国からの観光客を呼び込み経済を回すと言いますが、戦争しようとしている国から観光客をよぶために成田を拡張するというのは矛盾です。一体何を考えているのか。
 こういう時代の中で、三里塚闘争は大きな課題を背負って、これからもがんばっていきます。

住民が代替地への移転拒否
 芝山町白枡 伊藤信晴さん

 世界戦争の情勢の中で、沖縄はまさに戦場のようです。8・6広島の闘いに暴処法弾圧。三里塚においても、産経新聞が3月24日、市東さんの闘いが空港機能強化を妨害しているという論調で記事を書きました。私たちはあらためて決意を固めなければなりません。
 機能強化はそもそも首都圏空港機能強化として、羽田における都心上空の低空飛行、成田における空港拡張・2倍化と運用時間の規制緩和として進められてきました。
 周辺住民の夜間飛行差し止めの行政訴訟に対して国交省は、夜間飛行はNAAの勝手、原告の適格もない、と門前払いを狙いました。やることが本当にでたらめです。
 芝山町は今「第一級の政治課題」として、代替地の造成に全力を挙げていますが、予定地内の住民は、3分の2が用意された代替地には行かずに拒否しています。なぜか。農業をやめざるをえないのなら町の外に出ていくというのです。
 かつて市東東市さんが反対同盟3・8分裂後の非常に厳しい中、家を新築し「強制収用来るなら来い」と決起した。この闘魂を今再び自分のものにしなければならない。
 耕作権裁判に勝利し、南台農地を守りぬこう! 機能強化工事実力阻止! 周辺住民と共に闘いぬこう。

ダイ改阻止へ48時間のスト
 動労千葉委員長 関道利さん

 「農地は命だ」という市東さんの決意・精神に連帯し、共に闘いたい。
 動労千葉は昨日で結成45周年。軍事空港反対でジェット燃料貨車輸送阻止を掲げ、77年に闘争をかまえ、そのことをもって動労本部革マルと決別し、79年3月30日に動労千葉を結成しました。85年10・20三里塚現地闘争では、当時1千名の組合員の5割動員を勝ち取りました。10・20に参加していなかったら私は今ここで発言していなかったかもしれません。
 JRダイヤ改定阻止を掲げて48時間ストを貫徹しました。運転士などの職名を奪い、「何でも屋」にして効率よく働かせるという攻撃です。さらに広域の職場を一つにして、今日はここ、明日はそこに行けと鉄道の歴史を覆すような攻撃に、ストライキで立ち上がりました。
 市東さんの南台農地を断固死守し、空港廃港まで共に闘いましょう。

岸田政権打倒、侵略を内乱へ
 全学連副委員長 矢嶋尋さん

 昨年2月の強制執行に怒りを燃やし、「今後も農業を続ける」と法廷で語った市東さんの決意に応え、全学連は反対同盟と共に実力で闘います。
 三里塚闘争つぶしと成田軍事利用のための攻撃を許さず、機動隊の暴力に対して私たちは徹夜で徹底抗戦し、農地強奪の不正義性を全社会に暴き出しました。この実力の闘いこそが、私たちの反戦闘争の出発点です。
 今、新入生たちが全学連の隊列に次々と加わって、人生をかけて決起しています。農地を奪われた悔しさ、そして権力に対して団結して徹底的に闘うことの解放感が、闘う原動力になりました。「国策に国民は従え」という問答無用の国家暴力に対して58年にわたって実力で闘ってきた三里塚闘争は、全ての闘う人間にとっての希望です。
 戦時下の階級闘争絶滅攻撃に対し、三里塚のように、弾圧を団結の拡大に変えて、敵の墓穴に転じさせましょう。
 新歓闘争を反戦闘争として闘い、新たな仲間を組織し、3桁の全学連の隊列で日帝国家権力を迎え撃つ決意です。「連帯し、侵略を内乱へ」の24年決戦をともに闘おう!

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