団結街道
週刊『三里塚』02頁(1123号01面05)(2023/11/13)
団結街道
「ハイジャックの女王」のあだ名を持つライラ・ハリドさん(元パレスチナ解放人民戦線=PFLP、パレスチナ民族評議会員)と広島でお会いしたことがある▼サッカー「日本対パレスチナ」の観戦に訪れていた観光客が原爆ドーム前で「もしかしてライラさんですか?」「オー、パレスティニアン!」と互いに感激の言葉を述べあい記念撮影。ライラさんはパレスチナ人(だけではないが)にとって、パレスチナ解放を命がけで闘った英雄だ▼凛(りん)としたたたずまいに曇りのない眼。原爆ドームをバックに元安橋の欄干(らんかん)に肘をかけポーズをとる様子が何ともカッコいい。他の人が真似てもまったく様にならなかった。その後、平和公園内にある国際会議場の地下の喫茶店で交流▼CIAに次ぐイスラエルの諜報機関・モサドにベッドの下に爆弾を仕掛けられあわや、など刺激的な話もあったが、ライラさんは主に広島が廃墟から劇的に復興していることへの感動を語っていた。そして「私たちパレスチナ人はあまりにつらく苦い経験をしてきた」と述べコーヒーを手にした。「その苦さを和らげるために今日は砂糖を2つ入れます」と。ユーモアを交えた語りが印象的だった▼それから20年余。パレスチナ解放どころかパレスチナ人民へのジェノサイドが眼前で展開されている。イスラエルの「自衛権」を擁護する米日帝国主義の打倒を我と我が手で成し遂げよう。