団結街道

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週刊『三里塚』02頁(1120号01面06)(2023/09/25)


団結街道


 ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平がけがで今シーズンを終えた。残念至極だ。変化球を投げ過ぎだとか、球団が弱いから無理をしたとか、本人の限界に挑戦するストイックさのせいだとかいろいろ言われている▼もちろんそれもあるが、そもそも休養がなさすぎることが根本原因だろう。ダブルヘッダー(一日2試合)にワールドベースボールクラシックにと、とにかくスケジュールがタイトだ。しかも、試合時間短縮のためにボールを受け取ってから15秒以内に投げろと急かされている▼バスケやアメフト、ラグビー、サッカーなど他の人気スポーツに負けじと時短を良しとする風潮が気にいらない。確かに、試合時間が伸びて最終電車に乗れなかったり、テレビでは放送打ち切りで試合結果が気になったり(獄中でのラジオ放送は特にそう。各部屋から一斉にブーイングが聞こえる)、逆に放送時間の延長で後の見たかった番組が流れたりと、時間が区切られていないために悲しい思いをしたことは何度もある▼だが、時間に縛られないことによって生まれる醍醐味が野球にはある。私は、高校野球を見るとき必ず負けている方を応援する。逆転する度に喜べるからだ。どれだけ点差が離れようが逆転可能なのが野球なのだ▼階級闘争はどうか。労働者階級が敗北する度に地球は傷つく。タイムリミットは近い。逆転サヨナラ満塁ホームランはない。今すぐにゲームチェンジが必要だ。
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