葉山弁護士偲ぶ会開く 市東さん「遺志を継いで闘う」
週刊『三里塚』02頁(1116号01面05)(2023/07/24)
葉山弁護士偲ぶ会開く
市東さん「遺志を継いで闘う」
(写真 小長井良浩弁護士の音頭で献杯【8日 東京】)
3月10日に逝去された葉山岳夫弁護士を偲(しの)ぶ会が7月8日、東京・霞が関の法曹会館で行われた。葉山弁護士の長年にわたる幅広い弁護士活動を共に闘ってこられた弁護士をはじめ葉山弁護士にお世話になった多くの人たちなど約100人が参加した。
葉山弁護士は、三里塚芝山連合空港反対同盟顧問弁護団事務局長として三里塚闘争を57年闘い抜いてこられた。顧問弁護団と共に反対同盟から市東孝雄さんと伊藤信晴さんが参加した。
三里塚闘争への弾圧との闘い、三里塚裁判は葉山弁護士を抜きにしては考えられない。弁護活動の中で、三里塚が半分以上を占めていたのではないかとさえ思われる。それほど全力を三里塚に傾けていただいた。とりわけ農地強奪を阻止する闘いは、三里塚闘争の真髄でもあり、いま市東さんの農地をめぐる闘いが最大の焦点になっている。そのさなかで亡くなられた無念さ、悔しい思いを引き継いで、反対同盟は57年にわたる闘いに決起している。
追悼の辞で市東さんは、農地死守を貫いて闘った父・東市さんの遺言書づくりの時にお世話になったことや交流会での思い出を語り、空港廃港への思いを引き継いで闘う決意を述べた。
伊藤さんは第2次強制代執行阻止闘争で青年行動隊が根こそぎ逮捕され、55名の統一公判を実現した東峰十字路裁判闘争で、葉山弁護士の弁論によって裁判所を執行猶予判決に追い込んだこと等々の思い出を語った。
葉山弁護士は東大生の時から1956年の砂川基地拡張反対闘争や60年安保闘争など反戦闘争の先頭に立ち、逮捕されたこともある。弁護士になってからは、すぐに三里塚闘争の弁護活動に入るとともに70年代から動労千葉顧問弁護団長として国鉄闘争を献身的に闘いぬいてこられた。革命的共産主義者同盟からは清水丈夫議長が、「葉山弁護士は革命家として反戦闘争の先頭に立って闘いを生涯貫き通した人」とたたえ、共に闘ってきた同志として偲んだ。そのほかにも動労千葉顧問の田中康宏さんなど葉山弁護士の業績をたたえる発言が続き、故人を偲んで交流を行った。
(三里塚野戦病院・大熊寿年)