第119回一斉行動 空港拡張に怒りの声 移転迫られる住民と対話・交流
第119回一斉行動
空港拡張に怒りの声
移転迫られる住民と対話・交流
三里塚芝山連合空港反対同盟と支援連絡会議の仲間は6月25日、119回目の空港周辺情宣一斉行動に立ち上がった。
午前8時半、成田市天神峰の市東孝雄さん宅前団結街道奥で朝の打ち合わせを行った。反対同盟事務局で芝山町白枡に住む伊藤信晴さんが町政を批判し決意を語った。
「空港に依存する自治体のあり方が今、芝山町廃村化の危機を招いている。反対同盟が当初から訴えてきた敷地内外の団結で空港に反対し地域を守るという原点を今一度思い起こそう。市東さんの農地を守りきることを芝山町民の課題としてもやりきり、世の中を根本的に変える闘いをやりたい」
市東さんは、「成田空港会社(NAA)がいろんなキャンペーンを張っているが、自分たちの都合に過ぎない。地道に宣伝活動を続けよう。今日は暑くなりそうですが、体に注意しながらがんばってもらいたい」と参加者を激励した。
この日は梅雨の中日。芝山でも成田でも農家は最盛期を迎えたじゃがいもの出荷作業に追われていた。
B滑走路の北側の騒音下の住民は、「今東関道の切り回し工事を進めているが、1千㍍の延長で騒音がどのくらいひどくなるのか気がかりだ」「田んぼをやっている。この年になって移転してもどうしようもない。がんばって下さい」
AとBの滑走路南側に住む芝山町住民は、「開港時の飛行コースがより広くずれている。このままだと芝山町はダメになる。市東さんの農地取り上げなど国のやりたい放題は許せない。反対同盟にぜひがんばってもらいたい」
来年3月までの転居を迫られている芝山町の住民は「移転補償費用が安すぎる。国の事業で決まっていると言われたが、当初予想していたものの3分の1程度だ。自分で移転先を探さないといけないので困っている」と苦しい胸の内を語った。
また、岸田政権が進めている戦争政策への危機感を住民と共有した。
「ウクライナ戦争の開始を契機に軍事費2倍化など日本の政治が一気に変えられようとしている、徴兵制で若者が召集されかねない」
機能強化で最も騒音の影響を受ける横芝光町の住民は「50万回飛ぶようになったら本当に大変だ。自公政権を変えないとだめだ」と憤った。
強制執行と闘い不当逮捕されていた仲間が奪還された喜びの声も寄せられた。
次回行動日は、7月16日。
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地域住民の声 同盟ニュース第114号から
なぜ外国企業に農地買わせるか
芝山町 女性
前号の同盟ニュースで千葉県が主導して成田空港周辺の土地利用規制の緩和を進め、多古町ではさらに町長も率先して動き、オーストラリアの不動産会社グッドマン・グループが参入すると知った。
なぜ多古米というおいしいブランド米が取れるかけがえのない農地を海外の企業が買いあされるようにするのか。まったく理解できない。農地の保全は地域の自然環境の維持にとっても重要であり、住民の財産だ。空港の中だけでなく、外の土地も空港の好き勝手に使おうとするNAAとそれに追随する町長らの動きは許せない。
成田は破産寸前機能強化やめよ
芝山町 農業
機能強化は航空需要の増加に対応するためと言っていたはずだが、入国規制が撤廃されている今年のゴールデンウイークの成田の入国者数はコロナ前の6割に過ぎない。日本人の海外旅行はコロナ前の半分に満たない。
成田空港の利用客は戻らず、3期連続の赤字で破産寸前だ。後戻りできなくなる前に、成田空港の拡張計画を見直し、今すぐ機能強化をやめるべきだ。