北総の空の下で 梅雨と災害 直ちに戦争中止を

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週刊『三里塚』02頁(1114号02面06)(2023/06/26)


北総の空の下で
 梅雨と災害
 直ちに戦争中止を


 しとしと雨が降ったりやんだり、梅雨空にポッと明かりを灯したような紫陽花をながめるのはいい時間です。一方、湿度マックスの中でカッパの出番が増え、じゃが芋の収穫作業や草取りが進まずに天気予報で晴れ間を探す日々でもあります。
 台風が梅雨前線を刺激して豪雨となり、河川決壊や土砂崩れで大災害が頻発するようになったのは近年の事です。田畑を潤す慈雨だったはずの梅雨時期に大型台風が日本列島に沿って北上、線状降水帯ができた地域に記録的豪雨……。気候変動の主因は人間が引き起こしたものならば即刻引き返さなければ未来はありません。「それが人間の石炭紀であったと、どこかの透明な地質学者が記録するであろう」―宮沢賢治の詩の一節が説得力を持って思い浮かびます。
初めにやるべきは、生命も環境も一瞬で大量に破壊する戦争の中止です。「祖国防衛」の名のもとに、ウクライナにはNATO加盟国から大量の武器が送り込まれ、殺戮と破壊は拡大の一途です。命も環境も守れずに、何を守るというのでしょうか!? 国境はその時代の侵略者が地図上に引いた線にすぎません。国境で敵味方を分けて排外主義をあおるのは、戦争する側の常とう手段です。この国家意思は入管法改悪にも貫かれています。
 大災害や戦争を金儲けの「チャンス」としてうごめく一握りの連中にも国境はありません。惨事は世界規模で長引くほど巨利を生むのです。敵を見極めよう。
北里一枝
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