関空の軍事使用認めるな 大阪府と国交省に申し入れ 泉州住民の会代表 中川育子

週刊『三里塚』02頁(1114号02面01)(2023/06/26)


関空の軍事使用認めるな
 大阪府と国交省に申し入れ
 泉州住民の会代表 中川育子

(写真 中川育子さん)

(写真 大阪府への申し入れ【上】と、台湾有事を想定し民間空港の平時利用の動きを報じる22年12月7日付日経新聞)


 6月14日、泉州住民の会と関西労組交流センター11名で大阪府と国土交通省大阪航空局に申し入れを行いました。
 昨年来、国が戦争体制構築の要としてこれまで制約のあった民間の港や空港の軍事使用に本格的に動き始めたからです。特に昨年12月の日経新聞の報道では、「台湾有事想定 抑止力を強化」と目的が中国への戦争のためであることをあけすけにし、「来年3月までに仕組みをつくる」と言い切っていることに、今こそ1985年泉州住民の会結成以来の「軍事空港絶対反対」の闘いの本番が来たと思ったからです。
 申し入れでは、歴代知事が「関西空港は純粋民間空港。軍事使用などというのは〝ためにする議論〟で軍事使用はあり得ない」と言いきってきたことを明らかにし、①関西空港の軍事使用を絶対認めないこと、②国からの協力要請に反対すること、③関西空港を自衛隊や米軍が使用した実態を明らかにすることを要求しました。

住民に責任取れ

 大阪府は、②について「報道では知っているが国からまだ情報提供も要請も来ていない」。③について「府は関与してないので答えられない。国と空港管理者で判断している」。「新聞報道された2021年7月24日に米軍ヘリ2機が故障で緊急着陸し約40分後に離陸した件しかわからない」「民間機に影響がある場合に府に連絡が入る」と返答。今後国からの要請に反対するとは約束しませんでした。
 国土交通省では、②について「防衛政策上答える立場にない。本省に上申する」と無責任な回答をするので、「公務員はどちらを向いて仕事するのか。住民に責任取ってほしい」と強く要請。③について「2016〜2021年まで自衛隊が航空機の救難訓練で2回、米軍が日米地位協定による人員輸送のため4回使用」と明らかにしました。
 泉州住民の会は、滋賀県饗庭野での日米共同訓練参加の米兵がチャーター機で関空を使用したこと、イラク戦争のPKO派兵で自衛隊が閲兵式をやって飛び立ったこと、2009年橋下知事と沖縄の下地幹郎が「関空を普天間の代替基地に」と動いたことなどその都度大問題にし、厳しく弾劾の闘いを続けてきました。
 泉州住民の会では、「関西空港を戦争に使わせない」「民間空港の軍事使用反対」ののぼりを新調し、連続闘争を決めました。
 7・9関空闘争の成功を勝ちとります。

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世界戦争をとめよう!
ウクライナ戦争直ちにやめろ!
関西空港を戦争に使わせない!
7・9集会・デモ
 7月9日(日)午後3時
 生涯学習センター1階 多目的室(大阪府泉佐野市市場東1―2―1)
 主催/泉州住民の会、関西労働組合交流センター

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