団結街道

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週刊『三里塚』02頁(1110号01面06)(2023/04/27)


団結街道


 東京・杉並区議選に出馬した洞口朋子さんの応援に駆けつけようと高速道路を走っていると、新緑の木立の間から藤の花がのぞいていた▼例年は市東さんや萩原さんが田植えを行う5月の連休前に見頃を迎える。今年はずいぶんと早い。そんな話をしていると、現闘の一人が栃木のあしかがフラワーパークの藤の花は見た方がいいと大きな声。ザビエルやクィーンはほめたそうだが、「世界遺産へ」の看板ばかりが目につく足利学校の残念さを知る私が軽くあしらうと、ネットを見ろと気色ばんだ▼眉唾でウェブサイトを見ると、確かに見事にライトアップされ、長く、たくさん垂れ下がる藤の花は滝のようで映えていた。だが、海外からの客を当て込んだ入園料(2000円程)は高すぎる。わが母校・広島大学(東広島市)の近くの三永水源地の藤棚は無料で開放され、新入生を連れていくのが定番だった▼他の現闘は「瓶(かめ)にさす藤の花ぶさみじかければたたみの上にとどかざりけり」と正岡子規が病床から見た光景を切りとった短歌をそらんじ、「イタリアにもあるみたい」と、ヘミングウェイ『武器よさらば』第2章の該当個所を原書なので辞書と一緒に示した▼強い光を好み、香りも強い藤の花。日本原産だそうだが、海外の人気が高いのもうなずける。花言葉は「ウェルカム」「決して離れない」。新たな仲間とそんな存在になれるよう本紙次号=特別号を目下準備中だ。
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