大地の響き 投稿コーナー

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週刊『三里塚』02頁(1104号02面08)(2023/01/23)


大地の響き 投稿コーナー

(写真 天神峰座り込みに参加)

国家と対決する最前線
 全学連 佐々木彰

 11月の授権決定以来、多忙でなかなか座り込み闘争に行けていなかったのですが、なんとか落ち着いたすきに三里塚現地に行ってきました。夜間や日中の見張り行動を通して思ったのは、機動隊、そしてNASなどの警備会社がたえずこちらの動向を監視するために動いており、三里塚闘争は現在においても国家権力との対決の最前線になっているということです。国家権力が東北新幹線などの公共事業について「三里塚の二の舞いにしない」と言ってきたように、三里塚闘争が国家権力にトラウマを植え付けてきたというのは話には今までも聞いてきましたが、それを実際に巡回する警察権力と対峙する中で実感しました。当初NAA社長・田村は「年内に決着」とうたっていたそうですが、全学連を先頭に座り込みを行う中でそれができなくなったというのは間違いなく勝利です。引き続き勝利し続けましょう。
 NAAは昨秋強制執行を現実の日程としようとしましたが、それがかえって運動の力を固め、墓穴となっているように思います。それは戦争情勢が現実化し、安保3文書改定といった形で具体的に三里塚が戦争国家化をめぐる攻防点となったこととも一体だと思います。年が明けてから、戦争情勢も、三里塚情勢も同時に緊迫化しており、倒すか倒されるかの様相を呈してきました。敵の攻撃の行き着く先は戦争の惨禍であり、千万の人民の犠牲です。戦争を止め、岸田政権を打倒する闘いとして農地死守の闘いに集まりましょう。

労農連帯に確信深め
 全学連 田中 隆

 僕は市東さんの農地が国家権力によって一方的・暴力的に奪い取られようとしていることに対し、本当に許し難いという思いから今回、三里塚の現地闘争に1週間ほど参加させてもらいました。
 その中で僕は、この三里塚闘争がものすごく長い間、労農連帯という言葉をスローガンに階級闘争の先頭を走ってきた闘いであること、そして、その闘いの拠点である市東さんの農地が労働者と農民の団結の象徴であるということを学びました。だからこそ、国家権力は三里塚闘争を本気で恐れ、労働者と農民の団結を破壊するために、市東さんの農地を奪い取ろうとしているのだということもわかりました。
 しかし今回、僕は様々な人とともに座り込みをしたり、援農をさせていただいたりする中で、この三里塚闘争の中で築かれてきた労働者と農民の団結は、どんなに強力な機動隊をもってしても、破壊することはできないということに確信を持つことができました。そのような確信を持つことができて、本当に良かったです。そしてその上で、成田空港は軍事空港でもあります。
 岸田政権が中国侵略戦争に突き進んでいるという今の情勢の中で、もし、僕たちが闘わなかったら、三里塚は侵略戦争の拠点になってしまうのだということも闘いの中で実感することがきました。
 戦争を阻止し、この三里塚から大きな反戦闘争のうねりを作り出すためにも、今後、三里塚闘争に積極的に参加したいと思います。

無機質な暴力に怒り
 茨城県労組交流センター 安西靖史

 市東さんの農地を守る戦いに、1月11日に参加させてもらいました。
 座り込みは数時間ほどでしたが、三里塚で行われている権力と資本の横暴で理不尽な構造を体感することができました。
 鳴り響くジェット機の轟音、定期的にこちらを監視しにくる公安、道路と農地を取り囲む鉄の壁、などなど、のどかな農地には似合わない、無機質な国家権力の暴力が、絶え間なく恐怖とストレスを与え続け、土地を明け渡すよう脅し続けている。そんな戦いが何十年も続いているのです。
 巨大な資本と権力が小さな農家を追い出して、無理やり滑走路を延長する。そんな横暴は絶対に許してはならないし、団結して立ち向かわなければならないと感じた1日でした。
 権力が強引な滑走路延長をもくろむのはなぜなのか。それは、岸田政権がだましうちのように閣議決定した軍事予算2倍化と同じで、真の目的は戦争の準備だからです。空港機能の強化はそのまま軍事基地の強化につながる。そして帝国主義戦争の侵略の拠点となり、行き詰まった資本主義は労働者を死なせて他国の市場を奪う。
 この流れに抵抗する戦いの一つである三里塚闘争をなんとしても潰しておきたいというのが、岸田政権の本音ではないでしょうか。
 我々はあくまでも戦いを続け、農家を守り抜き、空港機能強化を諦めさせ、勝利しなければならない。
 ぜひまた座り込みに参加したいです。

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