大地の響き 投稿コーナー
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成田は侵略出撃拠点
全学連 佐藤 翠
天神峰に赴(おもむ)いたのは芋煮会で3回目だった。
しかし農地取り上げの強制執行が狙われている今、これまでとは顔色が変わった三里塚を見た。市東さんの農地を共に守り抜く一心で駆けつけた同志。昼夜を問わず緊張感が漂っていた。
国家・NAAは相も変わらず卑劣な手段を用いて強制執行を狙っているが、私たちは決して負けていないと強く感じた。それは、あらゆるポイントに今も残る三里塚闘争の歴史を学んだからであろう。闘いが現在進行形で勝ち取られている・広がっていることに大きな展望がある。
市東さんの農地を取り上げたところで、への字滑走路が直線になるわけでもないことが、実際に沿って観察することで鮮明にわかった。どこまでいっても空港反対派の抹殺が狙いであり、だからこそ私たちは絶対に屈しない決意を固める。そして空港の延伸・増築は侵略戦争のためだということを何度も確認した。そのために成田軍事空港絶対反対の立場を貫く。
のどかな農村が望める一方で、公害を振りまく成田軍事空港、そして「空港反対」「実力阻止」を掲げたやぐら。日常的に農家・労働者階級の生活や命を削る空港、さらに出撃拠点としてアジア人民を虐殺する空港。こんなもの一体誰が必要とするのか。国家・空港公団と私たち農民・労働者・学生は絶対に非和解であり、粉砕するほかない。三里塚闘争に学び、そして労農学連帯で共に闘っていきたい。
組合道路を守る団結
全学連 京大 杉枝透佳
先日、初めて三里塚を訪れました。初日のデモは市東さんの畑から開始されました。のどかな農園の風景に似つかわしくない、限りなく低く近くを飛び交い離着陸する飛行機の姿と轟音にショックを受けました。
続く団結芋煮会では、我が全学連の仲間を含め多くの団体からの発言がありました。広い陣形から力を集めて現地闘争を戦えていること、また危機的な状況の中でも明るく、しかし固く覚悟を決めている多くの人の言葉に希望を感じました。
2日目の午前一杯は、現闘本部の方が闘争の現場・跡地を案内して下さいました。その中で、最も印象深いのが東峰開拓組合道路です。これは東峰部落の方が共有している土地で、共有地であるから1人でも納得しない人がいると収用できない土地だそうです。空港に囲まれた緑の生い茂る道を歩いていくと、最後は壁に遮られて行き止まりになっていました。しかも、入り口は空港のガードマンが止めた車によって塞がれ、駐車等もできないようになっています。自分は学生寮の自治活動を通じて闘争を知った身です。それは、学生の生活の場である居住空間を営むための組織を守る戦いであって、運動に参加する学生の多くが個人的な利害と動機も持っているのが普通でした。
ですからかえって、どこにも通じていない、所有者の誰にも使い道のない土地を、軍事空港の建設を阻害するという一点で一致して守り抜いているということに強烈な思想と団結を感じました。
午後は闘争の歴史をまとめたビデオを観て、体を鎖で柵に括り付けて強制排除に抗う女性たちの姿に、改めて権力への怒りと必ず勝ちたいという気持ちが湧きました。少しの時間ですが座り込みに参加しました。
2日間という短い時間でしたが、非常に多くの学び、深い想いを持ち帰ることができました。来週、各地の学生と共に再び戻ってきます。国の戦争策動を引っ繰り返す京大処分闘争と同じ戦いとして、三里塚闘争を戦い抜きたいです。