団結街道
週刊『三里塚』02頁(1097号01面05)(2022/10/10)
団結街道
革命的共産主義者同盟の機関誌『前進』の団結ひろばで紹介された『滞空女』を注文して読んだ。民主労総の闘いによく登場する高所ろう城闘争を最初に闘った女性=姜周龍(カン・ジュリョン)の伝記小説だ▼周龍は賃下げ撤回を掲げてゴム工場を占拠した女工49人のリーダー。警察権力に蹴散らされた後、彼女が最後の死に場所に選んだのが観光名所の屋根の上だ。「これがやがてピヤン2300人のゴム職工全体の賃金引き下げを招くおおもとになるから、あたしたちは死を覚悟して闘っているのです。あたしの学んだことで一番の知識は、大衆のために命を捧ぐることほどの誉れ無しということです」▼大衆を味方につけたこの決起で賃下げを撤回させるが、49人の復職はかなわず闘いの中で短い生涯を終える▼この物語の前半は、女工となる前の周龍の前史だ。日帝植民地下の貧しい農村でたくましく生き、年下の夫を守るために日帝からの独立運動にも参加した▼解説の中で東学農民革命のスローガン「飯が天、人が天」に触れ、食べる事生きる事への憂いなき社会が韓国労働者の一貫した念願となったとある。時にインテリ革命家の矛盾を突き、堂々と生きた周龍の生き方そのもであり、三里塚闘争にも通底する▼『25日―現代自動車非正規職工場占拠闘争の記録』と『滞空女』に共通して私が深く学んだ闘いの核心は「いかに次へつなげるか」ということ。詳しくは別の機会。