北総の空の下で 戦争と食料難 貧しい者から飢える

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週刊『三里塚』02頁(1096号02面06)(2022/09/26)


北総の空の下で
 戦争と食料難
 貧しい者から飢える


 9月18日、市東孝雄さん、農民会議の小川浩さんらと、戦争と食料をテーマにした群馬集会に参加しました。「飢え」を知らずに育った戦後10年生まれの私は、戦中の食料難も実感を伴っていませんでした。それを一変させたのがウクライナ戦争です。穀倉地帯とはいえ世界の中のほんの一角で半年戦争が続けば、電力も食料もひっ迫し世界中で生活必需品が高騰、貧しい人々から飢えていく現実を突き付けられました。
 日本中の倉庫に今年の新米が積み上げられています。しかし燃料費と肥料代の急騰で10㌶規模の稲作農家が危機だと小川さん。来年は大規模小作と称する小川さんに新たに10㌶が上積みされる予定とのこと。主食と環境を守ってきた主力稲作農家の廃業と米中戦争危機の同時進行は、空恐ろしい事態です。
 「武装して対抗しなければ中国に支配される」と脅威があおられています。沖縄県知事選で右翼が玉城氏を中国の手先呼ばわりするまで事態は進んでいます。大国間戦争が勃発すれば戦場になるのは日本と台湾です。ウクライナと同じくアメリカの武器支援で泥沼の徹底抗戦に突入するのをよしとするのか!? 兵士同士が命を削り、インフラも農地も荒廃する一方で、肥大化した武器商人が政商として国を支配する、それが「祖国防衛」戦争の中身です。ウクライナ国内の反戦の声も欧米労働者の武器輸送阻止の闘いも、ほとんど報道されませんが、私たちの仲間は世界中にいます。
北里一枝

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