団結街道

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週刊『三里塚』02頁(1092号01面06)(2022/07/25)


団結街道


 成績評価の対象となる教科となった道徳の教科書にパン屋が登場したことに検定意見がつき、和菓子屋に変更された。「『伝統と文化の尊重、国や郷土を愛する態度』に照らして扱いが不適切」と。5年前の話だ▼さらにさかのぼること10年。防衛庁が防衛省となったその年、沖縄の「集団自決」における軍命や誘導記述に対する教科書検定意見の撤回を求め、約11万人が県民大会を開いた。「おじぃ、おばぁを嘘つき呼ばわりするな」と多くの若者も立ち上がった▼その10年前には「新しい歴史教科書をつくる会」が発足し、「日本会議」が設立されていた……。斉加尚代監督のドキュメンタリー映画『教育と愛国』は、教育への政治介入がどのように行われてきたのかを赤裸々に映し出す▼最大のキーマンは安倍晋三だ。第1次安倍内閣は教育内容への政治介入を可能にする教育基本法の改悪を行った。第2次安倍内閣では、教育委員の中から選ばれていた教育委員長を廃止し、任命制の教育長に権限を集中させ、政治介入をより容易にした。教科書の記述は政府や軍の戦争犯罪を薄める形で改悪が進んでいるが、闘いはこれからが本番だ▼映画の最後に映るのは文字通りそうなった安倍の断末魔の叫びだ。「(自衛隊の)違憲論争に終止符を打つ、それは政治家の責任であります!」▼「教え子を再び戦場に送らない」責任を果たすべく闘う教育労働者と資本主義に終止符を打とう!
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