大坂正明さん(東京拘置所在監)の訴え 新自由主義の農業破壊に怒り 「大坂さん獄中通信」より抜粋・転載
大坂正明さん(東京拘置所在監)の訴え
新自由主義の農業破壊に怒り
「大坂さん獄中通信」より抜粋・転載
一転してまた衝撃的な話を一つ紹介します。と言っても、「週刊三里塚」に載っていたことなので、すでにお読みの方も多いかと思いますが、私は初めて知ったことがあるのです。
「週三」第1081号に「全国農民会議共同代表 小川浩さんの訴え」が載っています。この訴えは「日本農業は消滅の危機にある」と暴露し、「農業つぶし攻撃の象徴が市東さんの農地取り上げだ」と看破しています。そこから今日的結論として「三里塚闘争56年の闘いは日本全国の農民にとっても闘いの羅針盤であり、市東さんの農地決戦は、全国の農民の尊厳のかかった闘いです。......絶対に守り抜かねばなりません」と訴えるものです。まだ読んでいない方はぜひ読んでいただきたいと思います。
私が衝撃を受けたというのは、この中で取りあげているアメリカでのグリホサートという除草剤の使い方です。
小麦は収穫時に雨に降られると発芽してしまうので、アメリカでは先に除草剤をかけて、枯らせてから収穫するというのです。そうすると非常に楽に刈れるのです。収穫物に直接かけるなんてあってはならないことです。
世界的には農薬の規制強化の流れになっていますが、日本は逆にアメリカの都合に合わせて安全基準を緩和し、世界一たくさんのグリホサートを摂取しているということです。
まさに新自由主義の農業であり、消費者の健康などより、もうけ第一というわけです。
肉についても、アメリカからの要請を受けて、日本は成長ホルモンの残留基準を大幅に緩めています。
こうした新自由主義的腐敗に腹の底から怒りがわきます。新自由主義が破壊しようとするのは農業だけではない。経済・社会全般の破壊、そして地球の破壊にまで向かっていきます。これに対する私たちの回答は階級的労働運動によって新自由主義を打倒する以外ありません。
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大坂正明さん
1949年9月生まれ。北海道帯広市出身。千葉工業大学在学中の1971年11月14日、沖縄返還協定批准に反対し渋谷デモに参加。警官死亡で「殺人罪」をデッチ上げられる。1972年2月に指名手配。2017年6月に逮捕・起訴。現在は東京拘置所在監。