天神峰カフェ フィールドワーク 第3滑走路予定地を調査 「この地をすべて埋めるのか!」

週刊『三里塚』02頁(1086号02面01)(2022/04/25)


天神峰カフェ フィールドワーク
 第3滑走路予定地を調査
 「この地をすべて埋めるのか!」

(写真 第3滑走路予定地をフィールドワーク【10日】)

(写真 一日の感想を述べ合い)


 4月10日、暑いくらいの日差しの下、天神峰カフェがオープンした。
 この日のカフェは当初、新たな看板の設置作業を予定していたが、準備を十全に行うため、急きょ第3滑走路予定地のフィールドワークに切り替えられた。
 正午過ぎ、コミュニティバスから降りてきた参加者を迎え、総勢15人でカフェがスタート。市東さん宅中庭で無農薬有機野菜たっぷりのみそ汁とコーヒーをいただきながら、3・27芝山集会の話や地域住民の取り組みなど、現地の話で盛り上がった。
 午後1時過ぎ、車両に分乗してフィールドワークに出発。第3滑走路予定地の北端から始めて、予定されている地域の田んぼや畑、集落の間を縫うようにまわり、南端のゴルフ場までくまなく見てまわった。坂を上り下りするたびに、「ずいぶん高低差があるんですね」「こんなところに滑走路を造るの?」と驚きの声があがる。
 ポイントになるところでは車を降り、伊藤信晴さんや現地スタッフが闘いの歴史から最新の状況、あるいは周辺一斉行動で親しくなった住民の声を紹介して案内した。
 この日は休みで特段の動きはなかったが、あちらこちらで遺跡発掘調査の囲みが目につく。小高い丘の上から眼前に広がる田んぼを見下ろした時は、「これが全部埋められちゃうのか」と想像される自然破壊・生活破壊に怒りの声があがった。
 2時間余りの調査を終えて再び中庭に戻ると、みんなで感想を述べ合った。
 初めてカフェに参加された方は「普通の人が農業しながら普通に暮らしている土地を滑走路にしちゃう理不尽さがすごくわかった」と発言。
 常連の方からも「世の中が、やれウクライナだと言っている間に、空港会社は淡々と機能強化を進めるだろう。注意していかないと」「もう一つ空港をつくるような無茶な計画は、もう一つの反対闘争が生まれることだと確信した。芝山町民をはじめとした地元の人たちがそんな簡単に許すはずがない」など、実際に予定地に立って感じた意見が述べられた。
 そして、今日見聞きしたことを周りに広げていこう、ぜひまた来ようと、この日のフィールドワークの意義を全体で確認した。
 最後に伊藤信晴さんが「空港会社は住民の持っている怒りの深さがわからない。われわれは住民の勇気となるように行動していきたい」と意気込みを語り、太郎良陽一さんが「来月のカフェではぜひ看板の設置に取り組みたい」とプランを語ってこの日のカフェを閉じた。(神部俊夫)

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