大地の響き 投稿コーナー
週刊『三里塚』02頁(1084号02面08)(2022/03/28)
大地の響き 投稿コーナー
(写真 トウキビのトンネル作り【13日】)
前進Chで現地初体験
東日本・学生 宇多川 進
私は今回「前進チャンネル」の4周年企画に当選し、現地調査、援農に参加させていただいた。三里塚に来たのは初めてだったが、非常に有意義で貴重な体験ができた。
三里塚闘争について知ったのは高校時代だ。管制塔占拠などの歴史的事実からも、成田空港建設反対運動は日本現代史においてかなり重要な出来事であるはずだが、日本史や現代社会の資料集で少し記述されている程度の扱いだった。高度経済成長の「恩恵」としての成田空港を描く一方で、反対運動などの都合の悪い事実は無視するという意図も感じられ、やはり教育権力・資本には不信感が募った。昔から、そして現在も苦しめられ闘っている人々がいるにもかかわらず、そのような歴史修正主義的な態度は断じて許されない。
実際に援農体験を通じて、この三里塚の土地での人々の生活と、またそれに対する脅威の存在とを改めて実感した。人の住む家があり作物を育てる畑があるばかりでなく、人間と自然、人間同士の関わり合いの場でもある。だが過去にはその空間の多くが奪われ、現在も脅かされている。滑走路の近くとはいえ低空飛行は想像した以上で、日常が事故の危険性や騒音に晒されていることも明らかだと感じた。
その中で、その空間を守ろうと闘い続けている農家の方々がいらっしゃるのは、他の問題に取り組み闘っている人々にとっても心強いことだと思った。私たち学生にとっても例外ではなく、労働者・農民・学生の連帯により帝国主義、新自由主義と闘っていくことの重要さが身に染みた。
受け入れてくださった農家の方々、現闘本部の皆様、ありがとうございました。