ウクライナ侵略戦争許すな ロシア、NATOは今すぐ手を引け

週刊『三里塚』02頁(1083号01面03)(2022/03/14)


ウクライナ侵略戦争許すな
 ロシア、NATOは今すぐ手を引け


 2月24日、ロシア軍によるウクライナへの軍事侵攻が開始され、今も激しい戦闘が続いている。ロシア軍の見境のない攻撃によってウクライナ人民の命と生活が奪われている。今すぐウクライナから手を引け! 虐殺をやめよ!
 全世界の労働者人民が反戦闘争に決起している。とりわけロシア国内では、プーチン政権の弾圧を恐れず、全国各地で激しい反戦デモが繰り広げられている。

「反ロシア」工作に追いつめられ

 ロシアのウクライナ軍事侵攻は、ウクライナをめぐる旧スターリン主義=ロシア・プーチン体制と米欧帝国主義の争闘戦が戦争となって爆発したものである。最末期帝国主義の延命形態である新自由主義は破産し、〈コロナ×大恐慌〉が帝国主義とスターリン主義の戦後体制を最後的に崩壊させた。世界は、台湾・ウクライナなどを焦点に再分割戦争=世界戦争の道に入った。
 ロシア・プーチンを軍事侵攻に突き動かしたものは、91年ソ連崩壊後の米欧帝国主義による東欧侵略・勢力圏化とNATO拡大だ。米欧は、ウクライナの「反ロシア化」工作を進め、バイデンはウクライナのNATO加盟を促してきた。米帝は19年に中距離核戦力(INF)全廃条約からの離脱をロシアに対して通告し、「東欧諸国への核ミサイル配備」を強めることによってロシアを挑発し続けたのである。米欧が危機に立つプーチンを追い詰め、絶望的な侵略戦争に引きずり込んだのだ。そもそも、バイデンや岸田が「国際法違反」「主権の侵害」などとプーチンを非難する資格などない。米帝がイラクやアフガニスタンを侵略し、破壊と虐殺をどれほど行ったのか、まだ流された血も乾いていない。

プーチン政権の超反動的本質

 ロシア・プーチン体制の極悪の反動性も明らかだ。ソ連スターリン主義は崩壊したとはいえ、ロシア第二革命によって打倒されなかった。逆にスターリン主義体制の残存物が反動的に再編され、過渡的な抑圧国家として固定された。プーチン体制は、ソ連の政治的・経済的遺産を食いつぶしながらロシア民族主義・大国主義によってかろうじて維持しているにすぎない。これに対して、ロシア労働者階級は不屈に闘い続け、プーチン体制を揺るがし続けている。コロナ大恐慌は、プーチン体制を直撃した。石油をはじめとする資源価格の暴落によってロシア経済は破産的な危機に追い込まれて、戦争に突き進んだのだ。
 プーチンは、「ロシアは世界で最も強力な核保有国の一つ。ロシアを攻撃した者は敗北と恐るべき結果を引き起こす」と核ミサイルでの対抗を表明している。アメリカ帝国主義・バイデンは「攻撃がもたらす死と破壊はロシアに責任がある」と発言した。今や戦後世界体制の最後的崩壊が核戦争―世界戦争に転化しようとしている。全世界のプロレタリアートの闘いで、絶対に核戦争を阻まなくてはならない。

核武装・核戦争絶対阻止しよう

 日本帝国主義・岸田政権は、ウクライナ情勢をも口実にして改憲と中国侵略戦争に突き進もうとしている。沖縄・南西諸島の基地強化と演習を激化させ、自衛隊が他国の領域内で爆撃することも「排除しない」と岸信夫防衛相は公言(16日)。安倍晋三は、米軍の核兵器を共同運用する「核共有」を「タブー視することなく議論しなければならない」と発言した。日帝は公然と核武装に踏み込もうとしているのだ。
 世界戦争を止めるのは、帝国主義打倒・スターリン主義打倒の世界革命でしかない。
 日本の労働者人民は、中国侵略戦争阻止の反戦闘争に立ち、世界戦争の危機を革命に転化しよう。成田空港拡張は、軍事空港建設だ。3・27芝山現地闘争に全世界の反戦闘争と結びついて総決起しよう!
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