3・27会場は芝山文化センター 伊藤さん、会心の笑みで勝利の談話

週刊『三里塚』02頁(1082号01面03)(2022/02/28)


3・27会場は芝山文化センター
 伊藤さん、会心の笑みで勝利の談話

(写真 口頭陳述の傍聴制限に猛抗議【昨年9月】)


 反対同盟への会場貸し出し拒否について芝山町議会が相川勝重芝山前町長の処分の違法を認め、芝山文化センターの使用承認を勝ちとりました。ご支援、ご協力ありがとうございました。
 もともと相川は、闘争前半は郷土を守るんだと一生懸命反対運動をやっていました。3・8分裂で脱落した後でも、84年芝山町3月定例議会での「成田二期工事促進決議」の強行採決に対してはマイクを引きちぎって反対。石井新二はドアを蹴破り議場に乱入して起訴され、相川は熱田派の集会で新二の獄中からのメッセージを読み上げたと「救援」にも出ている。だけど、限界を感じ空港と共に生きるしかないと変質していきます。
 ソ連崩壊で時代は転換した、今こそ国と手打ちだと石毛博道なんかが言って、政府、公団と同席するシンポ・円卓会議開催へ突っ走った。強制収用をしないと言わせた、国の横暴を正したなんて自慢しながら、これからは空港と共生共栄だと完全に闘争をやめ、ついには空港推進の町長へ。
 羽田の再国際化が一つの契機になって成田没落への強い危機感が彼らに生まれた。せっかく空港と共生共栄へと舵を切ったのに空港がなくなっちゃったらダメだ。むしろ、機能強化で空港を拡張し、完成させようと。使いやすい空港にすることで生き延びようと。そうすれば固定資産税は入るし、交付金は増える。これが芝山を守る道であり、それ以外は一切認めないとなった。転倒しているんです。それが相川が会場貸し出しを拒否した直接的な背景ですね。
 相川や新二らは、おれらが一番闘ったんだという自負があるのでしょう。それなのに、おれたちが諦めたのにいつまで反対しているのかと。反対同盟が闘い続けている限り、国に屈服した裏切り者という烙印(らくいん)は町長になっても消えないからこそ、反対同盟をつぶしたいんです。
 だけど、国がやることはすべて正しいわけじゃない。国の誤りの最たるものが戦争。今、岸田政権のもとで、改憲・戦争へと進もうとしている。相川町長がやったことは本質的には戦争動員のための治安弾圧です。戦争に反対する者は非国民であり会場も貸さないと。
 逆に言えば、今回この攻撃を打ち破ったことで、行政のやることでも闘って変えられることを示した。24年町長に居座った相川を引きずりおろした。これは、空港機能強化を受け入れた4者協議会(NAA・国・県・地元9市町の首長)の一角を崩す力になったという点でも大きな勝利です。
 今や住民の側から「今空港を作るような状況じゃない。日本が財政が破綻している中で、さらにデタラメな金の無駄遣いをするのか。これ以上住民を苦しめるのはもってのほか。今や国は成田の軍事利用を考えているのでは」という声が出てきています。市東さんの農地を守り不屈に闘い続ける反対同盟の存在が周辺で立ち上がろうとしている人たちにも勇気を与えているんです。
 われわれの生きる道は絶対反対・実力闘争で資本の論理を突き破り、資本主義・新自由主義を打倒する中にあります。3・27の会場は芝山文化センターです。大結集をお願いします。

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