ピンスポット 千葉で「ふくしま診療所」報告会 事故は終わっていない 原発廃炉訴え続けよう
週刊『三里塚』02頁(1076号01面05)(2021/11/22)
ピンスポット
千葉で「ふくしま診療所」報告会
事故は終わっていない
原発廃炉訴え続けよう
11月20日、「原発なくせ!ちばアクション/避難プロジェクト@ちば」の主催する「福島原発事故から10年 ふくしま共同診療所千葉報告会」が千葉市内で開かれ、杉井吉彦医師が講演した(写真)。
福島では事故から10年経っても原子炉のデブリを取り出すという核心的な問題はほとんど進んでいない。
政府も東電も、どうやったら原子炉の放射能を除去できるのかの見通しすら立てられないでいる現状だ。
今なお家に戻れない人々が公式的には4万人。「避難解除になった地域」の人たちなどを含めれば6〜7万人いるのだ。
さらに汚染水海洋放出問題をパワーポイントを使って展開し、危険性と破綻的な現実が強調された。もはや風評ではなく実害そのもので、衆議院選での福島・自民党の大敗は、汚染水問題など「棄民」施策への怒りの深さが実感できたという。
甲状腺がんの検査を縮小し、健康被害を隠ぺいしようという動きがある中で、ふくしま共同診療所がある意義を全体で確認した。
福島原発事故の問題を繰り返し叫び続けることの必要を実感した。
(三里塚野戦病院・大熊寿年)