一斉行動ついに100回達成 芝山町民の怒りと合流
一斉行動ついに100回達成
芝山町民の怒りと合流
10月17日、反対同盟と支援連の仲間は100回目の空港周辺情宣一斉行動に立ち上がった。
成田市天神峰の市東孝雄さん宅離れで朝の打ち合わせを行った(写真)。東峰の萩原富夫さんが一斉行動がついに100回目を迎えたことを確認し、10・3全国集会について「ごくろうさまでした。結集も増え、天気もよく大成功でした」と一同をねぎらった。
この日用意された反対同盟ニュース第95号は、10・3全国集会の報道号だ。市東さんはじめ反対同盟の農地を守る不屈の決意と実践が空港会社を追いつめ、「巨大空港建設の時代は終わった」と言い切れる地平を切り開いてきた。2面で、集会宣言と芝山町の会場貸し出し拒否問題を朝日新聞が報道したことを紹介。3面では観光バブルの崩壊を暴露し、機能強化白紙撤回を呼びかけている。今年1〜8月の訪日客はわずか17万人。2030年6千万人という政府目標は夢物語にすぎない。4面には、機能強化で成田の軍事利用が増えると危惧する茨城県稲敷市住民の声を掲載。
参加者は、同盟ニュースを手に担当地域へと繰り出した。
この日は一斉行動日にはめったにない雨が降り、気温も急激に下がる寒い中だったが、住民はみな「ごくろうさん」と温かく迎えてくれた。
芝山町では、11月21日投開票の町長選挙に向け、立候補を表明した3人の看板が各所に立てられ、あいさつまわりが始まっていた。
空港建設で町が栄えなかったことを身をもって知っている多くの住民は「誰が町長になっても空港を前提とした町づくりになるしかないのか」と憤っている。
「地元商店街はさびれ、今では鉛筆もコンビニで買うしかない。これでは若い人が住むはずがない」「空港関連の会社は多古町には行っても芝山には来ないと聞いた」
一方で、「相川がやめるので芝山町の流れも変わる。同盟がやってくれるのでここまできた。がんばってほしい」と述べ、町長に町の未来を委ねるのではなく、反対同盟の闘いに希望を見いだす住民も確実に増えてきている。
この間、芝山町は芝山千代田駅周辺を一大住宅地にしようと住民に対して説明会を開いた。参加した住民は「商業施設や病院などの計画もなく、ただ住めればいいとしか考えていないずさんなものだ。移転先として近いというだけで、わざわざ外から来て人が住むようになるとは到底思えない」「こんなことを考える連中はふざけている」と怒りを爆発させた。
B滑走路の北延伸で移転対象となる地域の農家は、移転の準備を進めながらも、田畑を手放すか、遠くからでも通うかの「去るも地獄。残るも地獄」の状況で苦しい胸の内を語った。そんな中でも「移転は拒否しようと思っている」という住民もあり、機能強化反対で共にがんばろうとエールを交換した。
夕方、再び離れに集まった仲間は集約を行った。市東さんが「今後もコツコツ地道に闘おう」とまとめた。