団結街道

　群馬や福島を訪れた際、日本三大〇〇と書かれた看板を目にしたことはないだろうか▼日本三大うどんの群馬・水沢うどん（稲庭うどん、讃岐うどん）と日本三大饅頭（まんじゅう）の福島・薄皮饅頭（岡山・大手饅頭、東京・志ほせ饅頭）だ▼「何もそんな遠まわしの表現で名物を押し出さなくても十分においしいのに」と他県民の私は思ってしまうのだが、「１番だ」と名乗ることへの後ろめたさや気恥ずかしさがあるのだろうか。あえて三大〇〇というところに謙虚な県民性が表れているなぁと勝手ながらも思う▼ちなみにわが故郷・神戸にも日本三大夜景と呼ばれるものがあるのだが、そういう宣伝のされ方を聞いた記憶がない。よく使われていたのは「百万㌦の夜景」だ。小学校で教わり、ＮＨＫの「チコちゃん」でも取り上げられていたが、関西電力の中村鼎副社長が六甲山から見える夜景のひと月の電気代を実際に計算した結果が百万㌦だったことに由来する。名物をお金に換算、しかもドルで表現するとは何とも気恥ずかしい……▼最後に革命家三大〇〇バージョンをいくつか紹介しよう。「革命党の三大義務」、①革命情勢の宣伝・扇動、②革命的大衆行動の組織化、③非合法・非公然の党建設。「党活動の３原則」、①会議②機関紙③財政。「革命家３類型」、①理論家②オルガナイザー③アジテーター。「革命家の３資質」①階級性②組織性③大衆性……なのか。