一斉行動 「成田は閉鎖を」 住民から怒りの声相次ぐ
一斉行動
「成田は閉鎖を」
住民から怒りの声相次ぐ
8月22日、反対同盟と支援連絡会議の仲間は98回目の空港周辺情宣一斉行動に立ち上がった。
成田市天神峰の市東孝雄さん宅離れで朝の打ち合わせが行われた。東峰の萩原富夫さんは、「コロナ感染爆発状況のもとで自衛しつつも周辺住民の怒りを組織しよう」と呼びかけた。事務局の伊藤信晴さんは、8月19日に予定されていた審査請求(相川勝重芝山町長による会場貸し出し拒否の撤回を要求している)の口頭意見陳述が審理員のコロナ感染で9月半ば以降に延期となったことを報告。さらに騒音コンター(音の等高線)と実際のズレについて解説した。また、10月3日に全国総決起集会を成田市栗山公園で行うことを確認した。
用意された反対同盟ニュース第93号は、東京五輪前の10倍以上の猛烈な感染爆発が起こっているにもかかわらず、国は16日から一日当たりの入国者数を2000人から3500人に緩和していることを弾劾。感染爆発の元凶である菅政権を打倒し、パラリンピックの中止、成田空港の閉鎖を呼びかけている。3面では今年上期(1〜6月)の国際線旅客数が過去最低となるなど、インバウンド(訪日外国人客)をあてにした右肩上がりの航空需要予測は完全に崩壊し、空港機能強化は撤回以外ないことを訴えている。4面では、横芝光町の農家から寄せられた、暴力的な農地取り上げを行った昔と変わらぬ無法・無謀な空港拡張への怒りの声が掲載されている。
参加者一同、同盟ニュースを手に担当地域へと飛び出した。
この日は季節外れの長雨が明けた休日で、多くの住民が稲刈りにいそしんでいた。「スイカはあまりよくなかったが、今年のイモはいい」とサツマイモの出荷に忙しい農家など、肥沃な大地がもたらす恵みの秋・収穫の秋が始まったことを実感させた。
他方で、この肥沃な台地を破壊、蹂躙する第3滑走路建設に向けた工事は優先的に行われている。遺跡調査もそこそこに、竹藪、山林の大規模な伐採が始まっているのだ。ただちにやめさせなければならない。
住民からはコロナ感染爆発を引き起こした菅への怒りの声が多数寄せられた。
「五輪が感染爆発を引き起こした」「金を使うところが間違っている」「高齢者の医療負担を3割にするなんて絶対に許せない」「廃校になった学校を改修すれば病床の確保はできるのに菅はやろうとしない」「人の命を何だと思っているのか」「コロナで社会のあり方がよくわかるようになった」「菅政権を倒さなければダメだ」......。
ある若い農家は同盟ニュースの見出しを見るなり「賛成だ。成田は閉鎖した方がいい。このままでは殺される。熊谷県知事はパラリンピックに子どもたちを動員しようとしている。菅も熊谷も引きずり降ろさないとだめだ」と。
さらに「ワクチン接種は10月以降にならないと受けられそうにない」「防音工事がまだ回ってこない」など住民無視の芝山町政への不満の声がいくつも聞かれた。
また、「市東さんのがんばりには頭が下がる」「空港会社への抗議ハガキ出しとくね」と反対同盟・市東さんへの共感・支持の声も寄せられた。
夕方、再び離れに集まった仲間は一日の集約を行った。市東さんは参加者の労をねぎらい、「同盟ニュースを周辺住民に届け、地道にがんばろう」と鼓舞した。次回行動日は9月19日。