大地の響き 投稿コーナー

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週刊『三里塚』02頁(1068号02面07)(2021/07/26)


大地の響き 投稿コーナー

畑守る覚悟を新たに
 首都圏学生 新沼 潤

 7月11日、天神峰樫の木まつりに参加しました。
 先日最高裁による市東さんの農地をめぐる請求異議裁判の上告棄却があり、いつ農地を強制執行されてもおかしくない情勢だということで緊張感がありました。最高裁の上告棄却は断じて許せません。全学連国賠における公安警察の証言しかり、狭山裁判しかり、自分たちの都合や利益のためなら正当性や理屈など二の次であり法律も階級支配の道具に過ぎないというのがブルジョワ国家の本質であると実感します。
 しかし55年間三里塚の農地を国や成田空港会社から守り続けてきたのは、裁判所や法律ではなく農民・労働者・学生の実力です。今回、市東さんの畑を守り抜くためにいつでも現地に駆け付けて闘う覚悟を新たにしました。
 先日大学の後輩と三里塚闘争についての学習会をしたのですが、彼女も市東さんの農地をめぐる裁判のデタラメさ、横暴さに驚いており、「まず知ることが大切だと感じた」と話していました。今月末には一緒に援農に伺う予定です。農・労・学連帯の輪を広げ、成田を廃港に追い込むために力を尽くします。

成田の軍事化許さず
 首都圏学生 増川伊織

 樫の木まつりは初参加でした。デモ前の集会では数種類のヘルメットが見えて、党派をこえた反戦闘争の最前線であることを実感しました。
 6月8日、市東孝雄さんの農地取り上げ強制執行を阻む請求異議裁判の上告が棄却され、事実上いつでも強制執行が可能となりました。集会発言では「権力の攻撃を常識の範囲内で捉えてはならない」というものがあり、深夜早朝も闘い続けている緊迫した現場をまざまざと感じました。地元住民の土地を奪い、成田空港を拡張し軍事施設化する政府・資本の攻撃を許すことは出来ません。
 沖縄を訪問し、故郷が軍事施設に侵食されていく虚しさ、戦地として蹂躙されていく悲しさと怒りを体感しました。三里塚も全く同じ状況にあります。資本主義の延命のために行われる、人民の命を犠牲にした戦争を再開することに誰が賛成するのでしょう。三里塚芝山連合空港反対同盟の皆さんと断固連帯し、共に闘っていきます。バイトして野菜を買います。

不屈の農民描く映像
 東京 新藤 樹

 たくさんの人が動いた。
 三里塚の歴史は長く、全体を経験している人はいない。この新DVDによって、時空間をこえて闘いを共有できる。
 土地収用法を失効させた。最近、国会で「重要土地規制法」が通過した。強制的に土地を奪うことができる。国が決めたら。そんな常識は、三里塚闘争で打ち砕いてきたのだと。
 「おめえらが暴力でやるなんてできないんだ」「農地は農地を耕す農民のもの」という基本理念。命がけで闘う農民たちが、暴力を振るわれている姿、それに屈しないで抵抗する姿をテレビで観た全国の若者は、「一体何が起きているのか」と現地にかけつけた。
 大学寮の先輩たちは、「自治とは何か、自分たちのことは自分たちで決める」ということがなかなか理解できなかった自分に「一度三里塚に行ったらわかる」と答えた。
 暴力とは何か。
 自分が機動隊を目の当たりにし、ジュラルミンの盾で突き飛ばされ、国家暴力を理解した。三里塚は戦場だった。建前の法律で決まらない。引き下がればたちまち占領されてしまう。むき出しの暴力が土地を追い出すために振るわれていた。
 強制的に土地を奪う。街も農村も海も、国が好きなように使うよう、こうした地上げ屋暴力は、今でも各地で起きていて、ゼネコンや大手利権をむさぼる政治家と、行政・権力・法律までが一体となって支配されている。
 土地収用法を止めることは可能なのか。
 できる。たくさんの人が団結して闘ってきた。空港は完成しない。
 それは、国の暴力に抵抗して闘う人々が受け継いでいった思いと行動を見れば、あらためて、その力を実感できる。
 全体を見ることができてよかった。

「処分撤回集会」開く
 京都大学 山村大地

 7月7日、京都大学において「全学処分阻止・撤回集会」が開催され、参加しました。激しい雨の中でしたが、対面授業が再開したこともあり、多くの学生がその場で足を止め、注目する集会となりました。昨年12月に開かれた処分撤回集会で使われたみこしが入構し、集会がスタート。基調提起に続いて、教員2名からの連帯発言。そして、2月に始まった新たな処分に向けた呼び出し策動を粉砕し続けている当該学生2名が発言し、権力による分断攻撃である処分を粉砕する展望を示しました。その後、この春入学してきた1回生2名、各学部の学生が発言し、運動がこの間拡大してきたことを示しました。
 続いて発言に立ったのは、昨年までの処分撤回集会の中心に立ってきた処分当該の学生です。今回はキャンパスの外からの発言になりましたが、構内で集会を聞いていた学生たちは、聞き逃すまいと当該学生の周りに集まりました。その発言が終わると、今度はキャンパスの中のみこしから、京大全学自治会同学会の安田委員長が登場! 安田委員長は職員によるビラまき弾圧に抗議したところ、職員に暴力を受けたことを理由に、2018年の3月に無期停学処分を受けました。以来、キャンパスの外から、同学会を代表して最先頭で大学改革反対・改憲戦争阻止を訴えてきましたが、今回学生が団結することで、実に3年ぶりにキャンパスに登場することができたのです!
 安田委員長の圧倒的な登場を前に、以前は激しい弾圧をしてきた職員もなす術がありませんでした。大学当局は、処分反対運動の拡大・爆発を前に、学生弾圧ができなくなり、ついに今回の集会では、弾圧の根拠である集会規程を持ち出すこともできていません。学生の団結が大学当局を追い込んでいます。
 米中戦争が目前に迫り、日帝菅政権が戦争準備の国策を進める中で、大学から大きな反撃が始まっていることは決定的です。決戦情勢の三里塚現地闘争と連帯し、オリンピック粉砕・改憲戦争阻止に向けて、私達は闘います!

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