北総の空の下で デジタル考 「AI戦争」の恐怖

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週刊『三里塚』02頁(1068号02面05)(2021/07/26)


北総の空の下で
 デジタル考
 「AI戦争」の恐怖


 雨に明け暮れた7月上旬、11日の樫の木まつりは、最後にパラパラ降り出す絶妙なタイミングでセーフ。後片づけ後の帰路で、身の危険を感じるくらい猛烈な雷雨のおまけが付きましたが……。
 航空写真で見ると市東孝雄さんの家と畑が空港敷地に包囲されているかのようですが、樫の巨木をはじめ生い茂る木々がコンクリートを遮断して、人の目線で見る景観は、農機具と猫と市東さんの生活空間そのものです。デモが出発した南台の畑にはグンと育った里芋や、元気になり始めたゴーヤとオクラ、雑草の勢いときたら驚嘆の一言です。16日、早々と梅雨が明けて気温はうなぎ上りです。お盆までの1カ月、汗と土にまみれた草取り決戦に突入です。
 高齢者のご多分に漏れず、私はかなりのアナログ人間です。必要に迫られてガラ携とパソコンは使いますが、作りためた産直の野菜レシピが開けない不具合が起きたり、仮想通貨がネット上で盗まれた報道を見て、紙媒体や現金の確かさに軍配を上げたくなります。
 先日NHKでAI戦争の恐怖を特集しました。隠れている兵士を狙い撃ちにする自爆型ドローン「カミカゼ」は、何とスマホの電波で居場所を正確に特定するのです。デマ情報の拡散で人間同士を分断し、兵器を使わずに社会を壊滅させるサイバー空間戦争はSFではなく現実の話です。
 原始に返れとは言いませんが、百年続く大地に集って歌い笑い、労働する生活は確かです。
北里一枝
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