相川芝山町長を追撃 会場貸し出し拒否に住民の怒り 一斉行動
週刊『三里塚』02頁(1062号01面03)(2021/04/26)
相川芝山町長を追撃
会場貸し出し拒否に住民の怒り 一斉行動
(写真 第94回一斉行動の朝の打ち合わせ【18日】)
4月18日、三里塚芝山連合空港反対同盟と支援連絡会議の仲間は94回目の空港周辺情宣一斉行動に立ち上がった。
この日は、3・28芝山現地闘争の成功を踏まえ、機能強化を推進し、空港反対集会を禁圧する相川勝重芝山町長を追撃し、機能強化撤回へ地元住民との団結をさらに固める行動となった。
成田市天神峰の市東孝雄さん宅離れで行われた朝の打ち合わせで、東峰の萩原富夫さんは3・28デモでの住民からの好反応を踏まえ、「さらに相川町長を追及し、再度芝山町で集会を開こう」と呼びかけた。白枡の伊藤信晴さんは、会場貸し出し拒否問題の審査請求について報告した。
用意された反対同盟ニュース第89号では、前号掲載の申し入れ書に対する芝山町からの回答(別掲)を踏まえ、反対同盟・弁護団が記者会見を開いたことを報じている。
相川は、反対同盟が申請した際には言っていなかった「施設の破損」「新型コロナ対策」という新たな理由を持ち出してきた。だが、貸し出し拒否の理由にはまったくなっていない。芝山町が想定している「不安」も「支障」も主催者の責任で解決するものだ。
こんな理由で会場貸し出しを拒否できるのであれば、あらゆる団体が施設の使用ができなくなってしまう。最高裁が示した「差し迫った危険の発生が具体的に予見されることが必要」の要件にも当てはまらない。
相川による会場貸し出し拒否は、空港機能強化に反対するすべての住民に対してかけられた攻撃であり、反対同盟は不当な言論弾圧と徹底的に闘うことを確認し、一同担当地域へと飛び出した。
この日は、前夜からの雨も上がり新緑が目にまぶしい晴天が広がった。多くの農家が、田植えやジャガイモ、サツマイモの植え付け、スイカの摘果に精を出していた。
3・28当日、多くの住民がデモに注目していた。「デモは外に出て見た。いろんな旗や色があって面白かった」「デモは多くて迫力があった。他方、機動隊は威圧的だった」
また、会場貸し出しをめぐる町の対応にも多くの声が寄せられた。
「空港反対では貸し出し拒否の理由にならない」「芝山でもコロナ感染者が出ているが、プライバシー保護だとか言って公表していないでしょ。同盟ニュースにもあるように、表現の自由はどうなるんだ」「相川は、真行寺町長の時に多選はよくないと言っていたんだから。また選挙に出たらみんな怒っちゃうよ」と利権のために町長の座に居座る相川本人に対する批判の声も寄せられた。
婦人行動隊の宮本麻子さんは久しぶりに会えた住民との話が弾んだ。「NAAは強制収用はやらないと言ったはず。まずは反対同盟の考えを知ることが大切と知人にニュースを渡している」「町長のやり方はひどい。芝山デモには多くの人が集まってよかった」
再移転を迫られている住民は、「今は70代で農業をやめるというと怒られる時代だ。80代まで続けるのが常識になっている」「前回移転した時も結局は赤字になった。今回もそうなるだろう」と悲痛な思いを語った。
1カ月前に測量で業者が来たという住民は、「自分の所には入るなと言ってやった」と。
反対同盟への激励の声も多く寄せられた。
「ダメなものはダメと言ってくれる反対同盟に感謝している」「市東さんの農地を守ることが一番」「長くやっていて感心する。農業を大切にしない政治はだめだ」
夕刻に行われた集約で市東さんは、「場所によっては買収についての様々な動きがあるようだが、うわさなどに踊らされないよう同盟ニュースなどを通じて本当のことを伝えていくことが大事。がんばろう」とまとめた。次回は5月23日。
相川町長の回答
〇文化センターの管理運営上に不安が生じたために管理運営上の支障があると認められた事例は過去にはない。〇「生じる不安」とは、「施設の破損」「コロナ禍における広範囲からの不特定多数の入場」「(来場者の及びスタッフの氏名・連絡先の把握等)ルールの徹底が図れない恐れ」
〇想定される「管理運営上の支障」とは、 「大声での歓声や掛け声」「コロナ感染者が発生した場合、濃厚接触者の追跡調査ができない懸念」