原発のない社会作ろう 3・11反原発福島行動21 事故10年、「全て廃炉」誓い新たに

週刊『三里塚』02頁(1060号02面01)(2021/03/22)


原発のない社会作ろう
 3・11反原発福島行動21
 事故10年、「全て廃炉」誓い新たに

(写真 開成山公園から郡山市街地へ元気にデモに出発)

(写真 発言に立つ伊藤信晴さん【左】と宮本麻子さん)


 3・11反原発福島行動21が郡山市の開成山野外音楽堂で開かれ、全国から約600人が集まった。三里塚現地から反対同盟の伊藤信晴さん、婦人行動隊の宮本麻子さん、現闘、全学連行動隊が駆けつけた。
 主催者あいさつに立った動労福島・橋本光一さんによる「10年前の原点に立ち返り、原発のない社会をつくろう」との呼びかけで集会が開始。
 続くトークセッションでは、福島診療所建設委員会代表の佐藤幸子さんをコーディネーターに、元いいたてふぁーむ管理人の伊藤延由さん、写真家の飛田晋秀さん、ふくしま共同診療所院長の布施幸彦さんが、10年目の福島の現状について語り合った。10年たっても変わらぬ被曝の現実に対し、参加者は闘う決意を新たにした。
 ミニコンサートではSajuさんが、「♪この町でいつかおばあちゃんになりたい」と熱唱。
 三里塚反対同盟の伊藤さんと宮本さんが登壇した。伊藤さんは、この日参加できなかった市東孝雄さんのメッセージを代読し、3・28芝山現地闘争への参加を呼びかけた。
 子ども脱被ばく裁判原告は、地裁での不当判決を許さず仙台高裁へ控訴した報告と支援を呼びかけた。星野さんを取り戻そう!全国再審連絡会議の星野暁子さん、NAZENヒロシマの保科衣羽さん、動労水戸の木村郁夫委員長が次々とアピールに立った。
 恒例となった稲葉隆一さんによるサックス演奏の後、希望の牧場代表の吉沢正巳さんが「ふくしまの決意」を語った。「原発の時代を乗りこえることを生涯のテーマとして、これからも闘う。国民の実力が必要だ」と熱烈に訴えた。さらに、ふくしま共同診療所院長の布施さんが「世界の心ある人は、福島・日本が原発をなくす先頭に立つことを期待している」と呼びかけた。
 集会宣言を全体で確認し、郡山駅前まで元気にデモ行進し、全原発廃炉の誓いを新たにした。

共に勝利の日まで
 市東さんの連帯メッセージ

 3・11反原発福島行動21にお集まりのみなさん。日頃のご支援ありがとうございます。国策に負けずねばり強く闘い続けている皆様に心から敬意を表します。10年目の3・11福島でもあり、本来であれば駆けつけて共に声を上げたかったのですが、出荷日の前日で、収穫や作付けなどの農作業が立て込み、参加することができず、申し訳ありません。
 反対同盟としてのあいさつは伊藤信晴さんにお願いしていますので、私は自身の農地を守る決意を述べます。
 裁判所に期待はしていませんでしたが、昨年末の東京高裁の菅野判決は、「控訴棄却、執行停止の取り消し」という、まったく不当な判決でした。しかも、私の行っている有機農業に「深甚な敬意を表する」と言いながら、「平穏・円滑に」農地を空港に差し出せと。農民を侮辱するものであり絶対に許せません。あまりにも内容がひどく、三権分立はウソっぱちだと改めて知らされました。
 しかし、これで負けたわけではありません。最高裁でも徹底的に闘いますし、耕作権裁判はまだ一審です。
 国策のためだったら何をしてもいいという空港会社とそれに追随する裁判所を絶対に許すわけにはいきません。
 今、成田空港は需要が激減しガラガラです。私の農地を奪う必要なんてまったくありません。空港会社の田村社長は「機能強化を進めて需要を生み出す」なんて言っていますがデタラメです。そんな余裕もありません。空港廃港を掲げて闘ってきたことが正しかったと確信します。
 どんな攻撃があろうと、私はウソをつかない生き方を貫き、畑を耕しながら、敵よりも一日長く、勝利するその日まで闘います。勝利までともに闘いましょう。

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