団結街道

　「三里塚の真相―トロツキストのデマゴギーとたたかうために―」という１９７０年代前半頃の冊子を周辺農家の方から見せていただいた▼学生の頃、区議選で杉並を訪れた際、「このトロツキスト！」と怒鳴られびっくりしたことがあるが、今や「トロ」とわれわれを「罵倒」するのは日本共産党の古参スターリニストだけだろう▼「反対同盟の役員会で、北原（現反対同盟事務局長、呉服業）を先頭にして『共産党排除の決議』を一方的に強行し、ついに民主勢力の分断、分裂を強行しました」と恨み節を語り、「暴力学生集団のあやまった『革命論』や、なに一つ粉砕したこともない空念仏である『粉砕論』にまどわされることなく、自信を持って、農民や周辺住民の生活を守る闘いの基準をわすれずに闘いを進めましょう」と呼びかけている▼「第一次、第二次代執行で『穴をほって、空港を粉砕するんだ！』といって農民をあおり、彼らの『権力との衝突劇』に利用したことが、何ら勝利することなく手痛い打撃となった」などと、どの立場から言うのか。闘う農民から叩き出されたのは当然だ。結局日共は空港建設賛成に転じた▼冊子を紹介してくれた農家は、「日共への加盟書を書いたが、闘いを目で見たら、どちらが正しいかは一目瞭然だった」と。ジェット闘争で「自分の目で見て判断しろ」と動労千葉指導部は組合員に語った。「三里塚の真相」は現場の中にある。