第3滑走路粉砕、戦争・改憲の菅政権打倒 3・28芝山現地闘争へ 市東さんの農地を守りぬく 「最高裁署名」運動に全力を

週刊『三里塚』02頁(1058号01面01)(2021/02/22)


第3滑走路粉砕、戦争・改憲の菅政権打倒
 3・28芝山現地闘争へ
 市東さんの農地を守りぬく
 「最高裁署名」運動に全力を

(写真 反対同盟・市東孝雄さんが耕し空港拡張を阻んでいる南台農地から新春デモに立った【1月10日】)

 〈コロナ×大恐慌〉情勢が深まる中、アジアで新自由主義への反乱が巻き起こっている。インドで、タイで、ミャンマーで労働者、農民、学生が立ち上がっている。オリンピック開催を優先し、労働者人民の命を犠牲に改憲・戦争に突き進む菅政権を今こそ打倒しよう。市東孝雄さんの農地取り上げ阻止、空港機能強化粉砕をテコに反転攻勢を勝ち取ろう。三里塚芝山連合空港反対同盟が呼びかける3・28芝山現地闘争に立ち上がろう。騒音直下の芝山町での開催を予定しているが、相川勝重芝山町長は集会場貸し出し拒否をあくまで貫こうとしている。この暴挙を打ち破り、芝山町中心部を席巻する怒りのデモに立とう。
 今春芝山現地闘争は、三里塚闘争55年の歴史の中でも極めて重要な闘いである。
 第一に、市東さん農地取り上げ攻撃に対する大反撃をたたきつけることだ。
 昨年末12月17日の東京高裁・菅野雅之判決は、極悪の反動判決だ。菅野裁判長は、かつての空港公団(現NAA=成田空港会社)の「強制的手段を用いない」との公約について、「社会的・政治的な決意表明といった意味合いのものであり、直ちに法的な効果を生じない」と決めつけた。これまでの判決以上に突っ込んで、公約があっても強制執行できるとNAAを後押しした。
 菅野判決は、市東さんの無農薬有機野菜の農業の意義や農民としての生き方を思わせぶりに評価しているだけ、より悪質だ。市東さんは、満腔の怒りをもって弾劾し、直ちにこの判決の取り消し、強制執行不許可を求めて最高裁判所に上告した。いったん仮執行の停止は勝ち取ったが、期限は今年の3月までである。市東さんの悔しさと怒りをわがものとして、強制執行実力阻止の現地闘争体制を構築しよう。早急に、最高裁に対する市東さん署名・担保保証金カンパ運動を全国・全地区で開始しよう。

機能強化を白紙撤回せよ

 第二に、NAA社長田村明比古の「機能強化優先」発言を弾劾し、騒音下周辺住民とともに機能強化・第3滑走路の建設を阻止しよう。
 NAAの田村社長は、年頭のあいさつで「『成田国際空港の更なる機能強化』を最優先課題として取り組む」と述べ、あくまで機能強化にしがみついている。さらに1月29日の定例会見で、第3滑走路の供用開始を見据えた空港全体の見直し方針(マスタープラン)を策定するとした。旅客数7500万人、発着数50万回を想定した「日本のゲートウェイ、さらにはアジアのリーディングエアポートとしての地位確立を目指す」と打ち上げている。
 新型コロナウイルス感染による航空需要の消滅は、「右肩上がりの航空需要」予測のデタラメさを明白にした。世界的に航空産業の縮小、空港建設・拡張計画の撤回(2月ドゴール空港拡張の中止など)が進んでいる。時代錯誤というべき田村の強気の発言の背後にあるのは、羽田との競争に敗北した成田空港の存続の危機である。われわれはNAAの危機をさらに追撃し、第3滑走路建設を阻止しよう。
 機能強化は、空港周辺住民の生活を破壊する。とりわけ第3滑走路計画は、芝山町の広大な集落・田畑・山林・水系を破壊し住民を追い出して3500㍍の第3滑走路を建設し、空港敷地を2倍化し、深夜の4時間半を除いて周辺一帯に絶え間なく騒音をまき散らす。騒音下住民の睡眠を365日妨害する殺人攻撃であり、追い出し攻撃だ。実質上、芝山町は一部を除き無人化する。「ふるさとを空港に売るな」と立ち上がった周辺住民と連帯し、機能強化攻撃を阻止しよう。
 また、新たに動き出した千葉県を主体とする国家戦略特区の提案の反動性を暴露し、芝山町破壊の張本人・相川勝重町長を弾劾しよう。

成田の軍事使用許さない

(写真 ジブチへの派兵に先立ち出国行事が善通寺駐屯地で行われた)

(写真 航空自衛隊が保有するセスナ機)

 第三に、軍事空港反対の闘いを強化することである。
 1月18日ソマリア沖・アデン湾に陸上自衛隊第50普通科連隊が全日空のチャーター機で成田空港を使用した。
 さらに19日に航空自衛隊のセスナ680型機が成田空港に飛来した。同機はオスロから、ロシア中部のブラーツク空港(軍民共用空港)を経由して、19日午前9時22分に成田に到着し、20日午前に入間基地に飛び立ったがNAAも国交省も事実を公にしていない。成田空港の軍用機使用に道を開いてはならない。
 菅政権は、巡航ミサイル購入・空母保有など「敵基地攻撃力」を持つ大軍拡予算を提出している。さらには、次期支援戦闘機の国産主体化(三菱重工)に踏み出した。菅の改憲・戦争攻撃を三里塚から粉砕しよう。
 第四に、航空・空港労働者に対する解雇・賃下げ攻撃を許さず、職場での闘いを支援しよう。
 JAL、ANAをはじめ全航空会社で、一時帰休・出向、賃下げが強制されている。NAAのアンケートでは、空港関連企業の97%が事業継続に不安、70%が事業縮小・撤退を検討している。この中で「機能強化策を白紙撤回し、労働者の生活を保証しろ」の声は高まっている。
 下請け会社の空港内労働者の間では、連日のように感染者の報告がなされている。12月は計18人、1月は計46人、2月は14日までで緊急事態宣言中にもかかわらず計9人。場所は、旅客ターミナルと北部貨物地区が中心である。保健所等の判断は、クラスターではないとされているが、成田空港内で多数の感染者が出ていることをNAAは放置している。住民や空港労働者の命や安全より機能強化を優先するNAAを弾劾し、労働者の職場の安全を守ろう。
 職場・キャンパス、地域で闘い、3・28芝山現地闘争に駆けつけよう。

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担保保証金カンパ集めよう
〈郵便振替〉
 00130―0―562987 三里塚芝山連合空港反対同盟
〈銀行口座〉
 みずほ銀行成田支店 普通預金 2074135 イトウノブハル

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