大地の響き 投稿コーナー 農作業の神髄を見た 東京 柿内 武

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週刊『三里塚』02頁(1057号02面06)(2021/02/08)


大地の響き 投稿コーナー
 農作業の神髄を見た
 東京 柿内 武

(写真 ヤーコンの収穫をお手伝い【1月21日】)

 学生時代以来、三里塚に足を運ぶことはありませんでしたが、2019年に萩原さん宅に久々に援農に行きました。その時は草取りをやりました。今回2回目として、北総センターに寝泊まりしながら2日間、援農を行い、収穫や出荷などを通じて、様々な「農作業の神髄」面を垣間見ることができました。
 今回農作業を体験してみて、一番難しかったことは、野菜の選別作業です。商品としては成立しないものを〝見極める〟ことは一定の熟練が必要です。その点では、今回私の選別したものは不適格なものも入れてしまったり、その逆もあったはずです。最終的な「検品」があるようですので、その時に適切なものが選別されると思うのですが、これからは少しでも熟達してきたいなと切に思いました。
 白菜の収獲では、選別作業は市東さんとベテランの現闘の方がやってくれました。私は「運び屋」に徹しました。こっちのほうが気が楽でした。十分食べられそうでも、見映えは大事ですから、バサバサ切り落とすのは何とも「もったいない」感じはします。でも、「身内で食べる」分とし規格外作物を確保したりなんてことも忘れません。三里塚に暮らしているとおそらくかなりの野菜は買わなくてもいいんだろうなと痛感します。やはり〝大地は偉大〟です。
 産直野菜の積み込み作業も、すさまじい速さで行われました。あっという間に、保冷トラックにコンテナが満載になりました。私は、コンテナの積み込みでした。計量はここでつまずくと流れが止まってしまうので、ベテランの方が担当していました。本当に手慣れた協同作業です。これも驚きです。
 動いた後の食事も美味しいものでした。あっという間に2日は終わりました。農作業中は張りつめていたのか感じませんでしたが、帰宅後ドッと疲れが出ました。日頃使わない筋肉が悲鳴をあげました。私も50代後半で、若いころ程の馬力はありませんが、少しはお役に立てたかと思います。また行きたいと思います。同年代のみなさんも援農行きましょうね!
 あと、今回私は地下足袋で作業したのですが、やはり寒かった。冬は長靴のほうがいいですし、現闘の方も「ホカロンなんか入れるといい!」とも言っていました。
 萩原さんの畑で大根を収穫した時、地平線に沈む茜色の夕陽は実に美しかったですね。まるで「成田空港の落日」を象徴しているかのようでした。市東さんの農地を守り抜き、成田空港廃港、三里塚闘争勝利へ、とことん闘いましょう!
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