団結街道

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週刊『三里塚』02頁(1052号01面04)(2020/11/23)


団結街道


 「日本の新型コロナ感染者・死者が少ないのは米食のおかげ」。「現代農業」12月号に掲載された論考だ▼日本、韓国、フィリピン、インドネシア、中国、タイ、インドなどの米を食べる国は感染症の罹患や死者が少ないことを「発見」。気道感染のリスクを低減する免疫グロブリンのIgAが関係しており、その有無は長年の米食習慣だろうと仮説を立てる。そして、日本人の年代別の米消費量と感染者数の決定係数が0・81で高いとして、「死亡が少ない『ファクターX』は米食だ、と言い切ってよい」と断じる▼ところが、食の欧米化で米消費量が50年で半減しているため、感染耐性が欧米並みに低下する危険があると危機感をあおる。イタリア・スペインでの死者数を見ると健康に良いと言われる地中海食は感染症には効かないようだ。だから、若者は米、玄米を食べよと、いう主張だ。ちなみに筆者はメディカルライス協会理事長▼牽強付会(けんきょうふかい)かつ詭弁(きべん)ではないか。おそらく筆者は、これから感染拡大すれば米を食わないからだと言うだろうし、拡大しなれば米を食っているからだと言うだろう。状況がどっちに転がっても「米を食べるべき」という結論は変わらない。米食の勧めには賛同するが、「ご飯(米)を食べるべき論法」には気をつけたい▼自然免疫能を高めウイルスとも共存できる身体をつくる米と一緒に三里塚産直野菜も食べよう。
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