戦争・改憲、弾圧・強権政治、金権腐敗の元凶
　菅政権打倒、１１・１日比谷へ
　市東さんの農地を守ろう
　第３滑走路阻止、空港廃港へ

　米トランプは、階級闘争の高揚、自らの失策が招いたコロナ感染者の拡大に追いつめられ中国に対する排外主義・敵視政策のキャンペーンを強め、大統領選を前に必死に延命しようとしている。菅政権は、米中対立の激化に狼狽（ろうばい）しつつ、強権的政治を推し進めている。だが、労働者・農民は黙って従う存在ではない。９・27全国集会で「コロナ危機を空港廃港へ！　三里塚から世の中を変えよう！」と高らかに宣言した三里塚芝山連合空港反対同盟と共に、11月１日、全国労働者集会／改憲阻止！１万人行進に総決起しよう！　

　「安倍政治の継承」を掲げた菅政権の発足から１カ月、凶暴で反人民的な正体が日を追うごとにあらわになっている。
　菅は、日本学術会議が推薦する会員候補のうち６人の任命を拒絶するという前代未聞の暴挙に及んだ。学問・研究の領域でも、安保戦争法、共謀罪、憲法改悪などの戦争政治に異を唱える者を、強権を用いて排除し弾圧するという階級意志をむき出しにした。
　全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部へのたび重なる逮捕・起訴と反動判決は、労働者の基本的権利を踏みにじり、労組の闘いを犯罪に仕立てて処罰するというあるまじき弾圧である。
　沖縄では、辺野古基地建設が一層暴力的に進められている。福島第一原発事故の放射能汚染水は、「薄めて海洋放出」との方針を固めた。
　「デジタル化」という菅政権の看板は、人々の経歴・思想・行動をデータとして完全把握し、とりわけ職場において労働者を管理・統制・支配しようとする攻撃だ。
　菅の子飼いの河井克行・案里夫妻の犯罪は、金と強権によって自らの地位と人脈を築いた菅自身の腐敗の象徴である。
　もはやわれわれは一刻も早く菅政権を倒さなければ息すらできない。

大混乱は必至の「訪日６千万人」

　菅は10月16日、東京都内で講演し、新型コロナで落ち込んだ観光需要について「もう一度インバウンド（外国人観光客）を復活させたい」「２０３０年に訪日観光客６千万人を実現する」などと性懲りもなく発言した。また来年の東京五輪を「人類がウイルスに打ち勝った証しとして実現したい」と強調した。
　とんでもないことだ！
　昨19年に３千万人を超える外国人旅行者が訪日したことで、全国の観光地ではオーバーツーリズムと呼ばれる大混雑、交通渋滞、ゴミ・騒音、観光資源の損壊などがもたらされた。これが６千万人となれば、とてつもない大混乱や事故に行きつくことは火を見るより明らかだ。しかもコロナ状況で五輪を開催すれば、どんなパニックが発生するか予想もできない。
　それでも、「富裕な外国人観光客が落とす金こそが日本経済を上向かせる起死回生策」とうそぶき、菅はすでに大破産した観光立国政策にしがみつくしかない。

政権と癒着するブレーンの正体

　16日、政府は新たに設置する「成長戦略会議」の議員に、小西美術工藝社のデービッド・アトキンソン社長を起用すると明らかにした。元ゴールドマンサックスの証券アナリストで、「新・観光立国論」という著書を持つこのアトキンソンこそ、観光や経済政策での菅のブレーンである。菅の彼への信頼・心酔は尋常ではない。
　菅が官房長官時代にぶち上げた「日本各地に海外の富裕層向けホテルを50建てる」という突飛な案も、アトキンソンの助言による。「30年に訪日外客６千万人」も、「コロナがあっても、目標を変えるべきではない」というアトキンソンの主張そのままだ。
　小西美術工藝社は国宝など文化財の補修を行う会社で、インバウンドブームに乗って18年に８億２千万円、19年に９億８千万円もの売上高を稼いだ。政権と癒着するこのアトキンソン社長が、パソナの竹中平蔵と並ぶ菅政権のブレーン二枚看板として登場し、「観光で稼げ」「中小企業をもっとつぶせ」とけしかけているのである。
　そして、「30年に６千万人」目標は、「成田機能強化＝第３滑走路建設をあくまでやる」という菅の意志表明でもある。すでに全世界で観光バブルが弾け、航空業界全体が深刻な危機にあるこの時に、空港敷地２倍化を強行するというのだ。それがどれほど理性を欠いた絶望的方針だろうと、日本帝国主義にはもはや引き返す道はない。
　労農学人民の力で、菅政権を一刻も早く打ち倒さなければならない。第３滑走路建設を粉砕し、市東さんの農地を守り抜こう。成田空港を廃港へ追い込もう。

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