反対同盟のアピール

第３滑走路造らせない
　事務局員　伊藤信晴さん

　新型コロナパンデミックと大恐慌情勢という中で、資本主義が終わりを迎えています。今私たちに問われているのは「戦争を許すのか」それとも「世の中を変えるのか」ということです。安倍は不正と腐敗にまみれながら、改憲ができないまま退陣しました。反撃するチャンスです。腐りきった資本主義を今こそ打倒しましょう。
　アメリカでは黒人虐殺に抗議するＢＬＭ運動が発展しています。大坂なおみさんらスポーツ選手も立ち上がっています。トランプ政権に表されている腐り切った世の中の醜悪な部分、人種差別・排外主義をもう許さないと根底的な決起が始まっています。
　グローバル化、経済最優先の中で、必然的に起きたのがコロナショックです。コロナも大恐慌も、医療崩壊の現実も新自由主義の行き着いた姿です。
　成田空港も壊滅的なダメージを受けています。周辺の駐車場もホテルも「空の駅」もガラガラで閑散としてます。鉄道・バスも空気を乗せて走っている状況です。国やＮＡＡには相当な焦り、危機感があります。
　ＮＡＡの田村社長は「機能強化は予定通り進める」「機能強化を通して需要を増やす」と言い張っていますが、空港周辺住民で機能強化に賛成している人はほとんどいないんです。できるものなら止めたいと誰もが思っています。「この状況で第３滑走路建設など許さない」と一斉行動での反応も変わってきています。住民の怒りが空港を包囲し、撤回することができるという確信が広がりつつあります。
　市東さんの農地を守る闘いは日本農民を代表するものです。農民を守るべき農地法を破壊して農地を奪おうとする攻撃に対し、農民の耕す権利・生きる権利を真っ向から掲げて闘っています。絶対に勝利しなければなりません。動労千葉が労働委員会による却下攻撃と闘っている構造と似ています。
　国家権力がどんなに弾圧しようが、動労千葉も関西生コン支部の仲間も原点を守って不屈に闘い、つぶされていません。三里塚闘争は、労働者と農民が団結して新自由主義攻撃を打ち返し、反撃の拠点・基盤をつくってきました。
　９月27日、成田市赤坂公園に集まり、周辺住民と共に大デモを勝ち取り、第3滑走路建設を必ず粉砕しましょう。　

強制執行を実力で阻む
　決戦本部長　太郎良陽一さん

　新やぐら裁判での反動判決は許せません。いくら理路整然と批判しきっても一握りの悪質裁判官によって覆される。今の支配のあり方が端的に示されている。だからわれわれは闘うわけです。
　決戦本部を２０１７年に立ち上げ、みなさんの協力を得ながら強制執行と体を張って闘う陣形をつくってきました。その闘いの迫力が市東さんの農地を守る闘いの前提にあって、内田裁判長でも仮執行宣言を付けることはできない力関係が作られたと思います。
　三里塚と言えば国策・国家暴力との闘いです。三里塚闘争が歴史的につくってきた「国家暴力の非道を絶対に許さない」という地平を改めて請求異議裁判の中ではっきりさせました。今現実に市東さんをはじめ反対同盟と支援が不屈に空港建設と闘っているからこそ、勝ち取られたものです。
　もう一つ、問われたことは、コロナ情勢・新自由主義との対決です。
　空港は「命より金」で経済を回す、資本主義・新自由主義の金もうけの拠点です。その金に群がれば地域が豊かになるとして空港建設が強行されてきました。ところが、コロナショックでその虚構が暴かれました。ものすごい速さで人と物を移動させて乱開発を行ってきた資本主義が新型コロナ感染症を生み、都市密集型の生活の中でパンデミックとなりました。金もうけで経済と社会を回していることからの転換が今問われています。
　三里塚闘争は、経済成長のためには飛行場を作って豊かになっていくという考え方に真っ向から反対してきました。農地と農業を守り、地域、自然を守っていくことの正しさを改めてはっきりさせたい。
　政府の観光立国という考え方は間違っています。いい物、美味しいものを作りたいという生産を大事にするのではなく、浮き草的な金が先なんです。観光業があってもちろんいいんだけど、それは汗水たらして働く生産があってはじめて、その余暇として楽しむというのがあるのではないのか。観光だけで人間の社会がうまくいくわけないと思います。
　金や経済よりも大事なものがあるという価値観と闘いを今こそ広げないといけない。資本との闘い、ダムや原発、基地建設との闘いでも同じことが問われています。基地なんて人殺しのための余計な施設を作って金を回すということですよね。
　そういうものに全国でくさびを打っていかないと世の中は変わりません。つながりながらもっと豊かに新しいものを創造したい。次の世代を育むためにも三里塚が先頭になって声を上げたい。
　９・27に大結集を！