弾劾声明 三里塚芝山連合空港反対同盟

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週刊『三里塚』02頁(1046号01面02)(2020/08/24)


弾劾声明
 三里塚芝山連合空港反対同盟


 本日、千葉地裁民事第2部(内田博久裁判長)は、反対同盟所有で空港用地内に建つやぐら・大看板等4つの物件の収去と底地の明け渡し請求を認める判決を下した。反対同盟は成田空港会社(NAA)による違法を容認した不当判決を徹底的に弾劾する。
 この4つの物件は、成田市天神峰の専業農家・市東孝雄さんの畑に市東さんの承諾を得て設置したものである。市東さんの農地は開墾以来100年にわたって耕作され、現在も耕作権は市東さんにある。NAAには、明け渡しを求める権利も資格もまったく存在しない。
 内田裁判長はNAAに所有権がないにもかかわらず、これを無視して反対同盟に明け渡しを求める判決を強行した。千葉地裁とNAAが一体となった理不尽極まりない不当判決を絶対に許さない。
 成田空港は 滑走路が3カ月も閉鎖される前代未聞の事態となり、いまだターミナルや店舗の再開の目途も立たない危機的状況に追い込まれている。コロナ以前に航空需要が戻ることはない。航空事業そのものの見直し・縮小が世界的になされ、航空政策の大転換が不可避となっている。国家暴力を発動し、数々の違法を積み重ねてきた成田空港建設は完全に破綻の時を迎えている。第3滑走路建設などの空港拡張=空港機能強化は不要であり、ましてや反対同盟のやぐらや看板を強制的に撤去する必要など一切ない。
 本日の判決は、世界的状況に逆行するものだ。反対同盟には空港建設を阻止する圧倒的正義がある。三里塚闘争54年の真価を発揮する時がきた。
 「取れるものなら取ってみろ」われわれは一歩も引かない。改憲・戦争に向け採算を度外視してでも巨大空港建設を強行し、農地を奪い、住民を追い出すことなど絶対に許さない。反対同盟は満身の怒りを込めてNAAと一体になった不当判決を弾劾し、全国の労働者人民と共に農地とやぐら・看板強奪の強制執行阻止闘争に総決起することを宣言する。
2020年8月24日
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