今秋決戦への結集を 決戦本部長 太郎良陽一さん
週刊『三里塚』02頁(1044号02面02)(2020/07/27)
今秋決戦への結集を
決戦本部長 太郎良陽一さん
(写真 南台の畑で訴える太郎良陽一さん)
樫の木まつりに参加された皆さん。 新型コロナ感染拡大状況の中、三里塚現地に駆けつけて頂き有り難うございます。
今、ここ「天神峰―東峰」は航空機の影も離発着騒音もありません。市東さん、萩原さんは、梅雨空の厳しい「静かな」自然の中で、丹精込めた野菜作りに汗を流しています。そして、空港周辺地域には、鳥、虫、カエルの鳴き声が響く農村の当たり前の風景が取り戻されています。成田空港は、4月からB滑走路閉鎖、A滑走路の数十便発着状態が続き、飛行機が駐機場にあふれ、乗客用ホテルやパーキングはどこもがら空き、店舗も閉鎖され、空港関連労働者は自宅待機させられている有り様です。
2018年3月13日の「四者協決定」、2020年1月31日の国交省「工事実施計画変更認可」の根拠となった年間50万回発着―600万人利用と豪語した右肩上がりのペテン的需要予想は、完全に化けの皮が剥がされました。まさに、国際空港としての成田空港機能は停止状態であり、その回復は見通しすらたてられないのが現況であります。
しかし、成田空港会社は、この期に及んでも「空港機能強化策」―A滑走路1時間延長・B滑走路延伸・第3滑走路用地買収を遮二無二に強行しています。私たち反対同盟は、血税を湯水のように投入し、この気の遠くなるような年月が費やされた豊かな北総台地の自然や集落を破壊する第3滑走路建設―機能強化策など許すことはできません。
また、「緊急性」を持った市東さんの農地取り上げの根拠が破産したにもかかわらず、空港会社は、「市東さんの農地への強制執行」を狙っているのです。
新型コロナウイルス感染問題は、安倍政権が、経済至上主義の下で「弱者が殺され」「非正規労働者が解雇され」る政治を推し進めていることを満天下にさらしました。多くの成田空港関連労働者の自宅待機も続いています。まさに、「グローバリゼーションの拠点=成田空港」は、「観光立国・カジノ・TPP・オリンピック」などの政策の最前線基地であり労働者・農民の私たちにとっては、「悪の元凶」であります。空港周辺住民の方々は、成田空港閉鎖状況の中で改めて、「機能強化策の白紙撤回」を求めて、連携を強め立ち上がっています。
私たちも、改めて「コンクリートをひっぺがして世の中を変える」(故鈴木幸司)ために、多くの労働者・農民・市民・学生と団結して闘います。沖縄・福島はじめ全国の住民闘争と連帯して闘います。
最後に私たち反対同盟は、本日の樫の木まつりを皮切りに、9月2日請求異議裁判、9月14日耕作権裁判、9月27日三里塚全国集会、10月22日請求異議裁判の今秋決戦への結集を訴えます。
市東さんの農地を守り、成田空港の機能強化策を阻み、空港廃港に向けた陣形を!(決戦本部ニュース第15号より)