団結街道

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週刊『三里塚』02頁(1039号01面06)(2020/05/11)


団結街道


 星野暁子さんの詩「僕のヒロシマ」▼お母ちゃん ごめん 僕は 行くよ/瓦礫の中に 沈む お母ちゃん 目を閉じて 「行きなさい」と 僕に言った/まだ 息を していたんだ 僕を いつも 抱きしめてくれた 暖かい ぬくもりを そのままに/お母ちゃん あの日 僕は 僕は お母ちゃんを 瓦礫の中に 残したまま 歩きだした/街は 死の灰に まみれ 黒こげになって 倒れている人 それでも 僕は 歩いた/「水を ください」「水を…」/涙も 乾いて 僕は 死の街を 歩いた/あの日 8月のあの日/なぜだろう なぜだろう 僕だけが 生きている/僕の体を 射抜いた 放射能も 生きている/僕の病んだ体の中に お母ちゃんの声が 今も 聞こえるんだ/「行きなさい 行きなさい あつし 早く 早く…」/僕は 歩く 僕は 生きる/僕は 歩く 僕は 生きる/六十年後の ヒロシマを 僕は 歩く 僕は生きる▼一昨年前に初めて星野文昭さんのことを知り、韓国・テグでの詩画展開催に尽力したイドクチェさんが翻訳・作成した暁子さんの詩集「おっとのない結婚式」にも掲載されている。昨年8月の反戦反核集会では来広したドクチェさんを前に暁子さんが朗読した▼原爆反対という生き方の原点を貫いて闘う文昭さんのために暁子さんは詩を書き、文昭さんは「8月のひまわりとゆり」を描いた。詩に合わせ絵を描いたのは初めてだった。
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