全学連三里塚現地行動隊日誌 市東農地決戦の先頭に立つ 東京で街宣に立つ 全学連三里塚現地行動隊長 今井治郎 学費を値下げしろ

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週刊『三里塚』02頁(1038号02面02)(2020/04/27)


全学連三里塚現地行動隊日誌
 市東農地決戦の先頭に立つ
 東京で街宣に立つ
 全学連三里塚現地行動隊長 今井治郎
 学費を値下げしろ

(写真 安倍の緊急事態宣言発令と対決し新宿駅南口で怒りの街頭宣伝に立つ【4月7日】)


 冬がとても暖かかったせいか、「例年どおり」の4月の気候はなんだか物足りなく感じます。「不要不急の外出を控えて」政府の言葉に従って自宅に引きこもっていると、季節感までおかしくなってしまいそうです。いつの間にか散ってしまった桜。慣れなきゃいけないことと慣れてはいけないこと、考える機会が増えていると思いますが、いつも変わらず大切なのは健康であることですよね。三里塚の野菜がみなさんの健康を支える一助になれば、こんなに嬉しいことはありません。
 1週間ほど東京に滞在し、学生の仲間とともに街頭で何回かビラを配布しながらの宣伝活動を行いました。この状況でも私があえて街頭に立ったのは、「緊急事態宣言」が発令された中でおずおずと「自粛」し活動停止してしまえば安倍政権のやりたいようにやられてしまうという危機感と、この状況でも逃げることを許されず毎日職場に通っている労働者が一番怒りを持っているという確信があったからです。
 私たちが「自粛要請するなら休業・学費の補償を!」と書かれたボードを持って街頭に立って訴えると、驚くほどの注目とビラの受け取りです。「頑張って」と声をかけてくる人、立ち話になって後で差し入れを持って来てくれる人、「前進チャンネルを見た」と言ってその感想を述べる人、自分の職場の状況や不満を話してくれる人......安倍政権への怒りは少しのきっかけさえあれば噴出する、そう感じました。朝の出勤時間に駅前でビラを配布した時には、次々と着くバスから一杯の労働者が降りてきて駅に吸い込まれていく様子を見て、戦慄するとともに怒りを持つのは当然のことだと納得しました。
 安倍政権は、辺野古新基地建設の工事(土砂投入量は今年3月が過去最多)や年金支給開始年齢の引き上げを狙う年金改革法、種苗法の改定などを着々と進めています。私たちには自粛を迫っておきながら、集会やデモで声を上げることが難しいことをいいことに、火事場泥棒的に労働者・農民・学生・市民の権利を奪おうというのです。政府・資本家はこの状況でも全く自粛などしていないのです。
 学生生活にとっても自粛は重大な問題です。学費が高騰を続ける中、アルバイトをして生活を成り立たせている学生は多く、「夜の街クラスター」と名指しにされた居酒屋で働いている人の多くは学生のアルバイト店員です。また、私の友人には長期休みにイベント会場でのアルバイトをして学費を捻出する予定だった学生もいます。彼らの収入は一気になくなりました。
 茨城県立日立第一高校の3年生有志が、高校開校に反対して3日間の「ストライキ」に立ち上がり、全県での休校をかちとったことが話題になりました。学費値下げを求める大学生の運動が、ネットを中心に全国に波及しています。日本の学生も声を上げ始めました。私たちの取るべき行動はただの自粛ではないし、私たちの命と生活を守るためにできることは街頭以外にもいろいろある、という考えからスタートしませんか。
 コロナウイルスの影響は数年続くと言っている人もいます。私は仲間に直接会うことや移動することが難しい今の状況にある程度慣れることが必要なんじゃないかと考えています。模索しましょう、限られた環境で仲間を組織する新しい方法を。準備しましょう、一気に怒りを爆発させる時を。「自粛ムード」に決して慣れることなく。

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