芝山町の7割が騒音下に 「マスタープラン」を弾劾する

週刊『三里塚』02頁(1038号01面03)(2020/04/27)


芝山町の7割が騒音下に
 「マスタープラン」を弾劾する

(写真 芝山町が発表したマスタープランの土地利用図。第3滑走路が造られれば確実に町が破壊される)

 芝山町は「都市計画マスタープラン」を公表し、その概要について書かれたリーフレットの全戸への配布を4月から行っている。
 芝山町の7割を殺人的騒音の下に置いて住民を叩きだすというこの計画に対してすでに反対同盟は徹底弾劾するビラを出し、住民と共に怒りの反撃に立っている。
 都市計画マスタープランは、「3分の2の地域の住民を騒音と第3滑走路建設で叩き出しつつ、県道・成田松尾線(はにわ道)の西側の地域に住民を押し込め、県道の東側は基本的に無人化して工業団地などを誘致し、残った田畑については通い農業でやれという乱暴極まるもの」(反対同盟ニュース第77号)だ。
 芝山町の都市計画は「人口減少・高齢者の増加〜社会資本の老朽化」に対応するために「財政面・経済面で持続可能な都市経営を可能にすることが求められている」として、「空港との共生・共栄」を基本理念の根幹に位置づけ、「成田空港の更なる機能強化によるまちづくり」を目指すとしている。
 「更なる機能強化」とは、高谷川はじめ芝山町の膨大な自然と田畑を破壊して200戸もの住民を追い出して建設する第3滑走路計画が最大の課題だ。そして、これによって町の約5分の1が空港の敷地となるのだ。そして、滑走路の運用時間も夜間延長し、静穏時間はわずか4時間半となる。芝山町の約7割もの地域を空港敷地と騒音地獄に叩き込むものだ。
 具体的には、小池地区、川津場地区、千代田地区をそれぞれ「中心拠点」「田園型居住創出拠点」「スカイゲート拠点」として再開発し、移転対象者や新規定住者を受け入れようというプランだ。
 小池地区では「特色ある子育て・教育環境の形成」を挙げているが、朝5時〜夜中の0時半まで騒音が続く中でどんな教育環境が作れるというのか。川津場地区では「農業を支える担い手の確保」を挙げているが、農地を奪って何が担い手の確保か。千代田地区では「公共下水施設の整備推進」を挙げているが、そんなものは町として当然の課題ではないか。
 機能強化の前提が崩れる中で、目標年次の2038年に現在から200人増の目標人口7500人を達成することは不可能だ。機能強化絶対反対で立ち上がる中にこそ未来がある。
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