団結街道
週刊『三里塚』02頁(1037号01面06)(2020/04/13)
団結街道
のどの周辺が急に腫れたので病院に行った▼「血液検査での白血球の増加やエコー検査でのリンパなどの腫れがみられないので菌やウイルスによるものではないようだが窒息する恐れがある」と緊急に入院することになった▼「持てる武器はすべて使って様子をみます」とステロイド剤や抗生物質を点滴で投与。数日後、腫れは治まり無事退院することができた。すべての武器を使ったので何が効いたのかは分からない。診断名もつかず原因は不明で、すぐ再発するかもしれないし、一生しないかもしれない。退院から2週間。今のところ元気だ。心配し励まして下さったみなさんのおかげだ。心より感謝します▼入院生活は想像以上に窮屈だった。手首にはバーコードのついたバンドと点滴の針。毎日細かく検温、血圧と血糖値とトイレの回数をチェック。それをパソコンに打ち込む看護師さん。病室でとる味気ない食事。寂しさ募る長い夜。学校、工場、監獄と並んで病院もまた奴隷根性のようなものを植え付ける近代的装置の一つだと改めて知った▼病院は原因究明より治療を優先する。患者にとっては自分の身体なのに何も分からない不安と圧倒的な無力感。私はあらゆる「病気」は身体が発するこの社会への悲鳴だと思う。今の病院では身体が悲鳴を上げた原因をなくす治療ではなく、悲鳴を上げざるを得ない身体を社会に戻す治療となっている。医療労働者と共に社会を変えよう。