大地の響き 投稿コーナー

投稿日:

週刊『三里塚』02頁(1035号02面07)(2020/03/09)


大地の響き 投稿コーナー

「同じ事」を続ける尊さ
 三多摩 新井佳世子

 初めて援農を体験してから5回目の今回は種じゃがいもの植え付けをしました。種芋を適当な大きさにカットし、断面に灰をつけて腐らないように処理したあと、その芋を畑に埋めるという作業です。等間隔に穴があくローラーを使ってビニールシートに穴を開け、そこに芋を落として埋めた後に土を被せる...大企業なら機械でやるような作業もすべて人力で行われており、種芋の切り方、植え方ひとつで発育が左右されるとても繊細な仕事でした。また前回は玉ねぎの苗の植え替えで筋肉痛に悩まされたのでこの1カ月ストレッチをして臨んだところ、今回は腰を使っても筋肉痛にはなりませんでした(笑)。
 今回のランチも色とりどりのメニューが並びどれも美味しかったです!! キャベツとひき肉のギョーザは余った具材を一口サイズに丸めて焼きソースをつけて食べるという、同じ食材で2通りの食べ方を楽しませていただきました。またヤーコンの煮物では「見た目はさつまいも、食感はなしや大根。ヤーコンは何科?」という話題で盛り上がり楽しい時間となりました(ちなみに野菜分類では根菜類。植物分類ではキク類だそうです)。その中で3・29全国集会に向けたアピールを考えておられた市東さんが「いつも同じことを言ってるな〜」と仰っていたのですが、私はその言葉の中に54年という三里塚闘争の歴史と重みを感じずにはいられませんでした。
 私は現在45歳です。三里塚闘争は私が生まれる前から続いています。もちろんその局面局面で闘い方も陣形も違ってはいますが「軍事空港を作らせない」という同じ信念の元、愚直に農地を守り続け農業を営まれてきました。また初めて参加した先日の産直総会では「産直が始まってから30年以上ずっと三里塚野菜を取り続けている」「私の身体は三里塚野菜でできている」などの発言が相次ぎ、みなさん三里塚野菜への誇りと信頼を熱く語っておられました。人間は歳を重ねるごとにそれまでできていたことができなくなったりします。昨日と同じことができるというのは実はものすごく難しくてありがたくて尊いことなのだと改めて痛感しました。
 三里塚闘争は世代を越えて受け継がれ今年もまた同じアピールを発することができます。これは本当にすごいことだと思います。だからこそ国家権力はこの闘いをなんとしても潰したいのです。3月29日の三里塚闘争はもちろんですが、その前には3月25日と27日に東京高裁で裁判もあります。法廷や会場をあふれさせる結集で強制執行を阻止し軍事空港を作らせない闘いをともに作っていきましょう!! 援農にもぜひいらしてください☆

このエントリーをはてなブックマークに追加