全学連三里塚現地行動隊日誌 市東農地決戦の先頭に立つ 失うものは鉄鎖のみ 共産党宣言に学ぶ 全学連三里塚現地行動隊 二川 光

週刊『三里塚』02頁(1035号02面03)(2020/03/09)


全学連三里塚現地行動隊日誌
 市東農地決戦の先頭に立つ
 失うものは鉄鎖のみ
 共産党宣言に学ぶ
 全学連三里塚現地行動隊 二川 光

(写真 JR錦糸町駅前で新型コロナ関連の労働相談を呼びかけるちば合同労組の組合員)


 春らしい陽気かと思えば急に寒くなる気温差が激しい季節になりました。2月では珍しい15度以上の暖かい日が続き、例年よりも野菜の成長や、土が乾燥するのが早いと感じています。花粉症やインフルエンザが流行する季節ですが、今年は新型コロナウイルスによる影響が全国で出ています。
 2月28日に厚生労働大臣の加藤は、記者会見を行い「基本方針」で「ウイルス検査は、感染者をすべて把握する目的から入院を要する肺炎患者の治療に必要な診断をするための検査に移行していく」としていますが、2月18日までは検査件数すら把握できない状況でした。政府はオリンピック開催に支障をきたすことを恐れ、積極的に検査をしないことによって感染者数を極力小さく見せようとしています。福島の甲状腺検査を「過剰診断」として縮小しようとするのと同じ論理です。安倍政権は人命軽視を 平然と行っています。
 命を犠牲にする安倍政権に対して、労働者や学生とともに闘ってきたのが三里塚闘争です。私たちは3月11日での福島第一原発事故以降、福島の人々とともに反原発運動を闘い続けています。三里塚反対同盟員の市東孝雄さんや萩原富夫さんが作っている完全無農薬・有機農業の産直野菜を通じて国家に対して反対している人々とつながり命と健康を守りましょう。
 『共産党宣言』の学習会を最近行ったので改めて感じたことを書きます。
 今の現代の資本主義社会を階級闘争の歴史として捉えている一文を紹介します。「これまでのあらゆる社会の歴史は階級闘争の歴史である。自由民と奴隷、都市貴族と平民、領主と農奴、ギルドの親方と職人、すなわち抑圧者と被抑圧者は、つねに敵対関係にあり、ときには隠然とした、ときには公然とした闘争をたえまなくおこなってきた。この闘争は、社会全体の革命的変革をもって終わるか、さもなければ互いにたたかう階級の共倒れにおわるかが常であった」。さらに1848年に共産党宣言が書かれた時代背景を学習会の中で考えました。「プロレタリアにとって、この革命で鉄鎖以外に失うものは何もない」の意味を考え、「鉄鎖」とは学生であれば学籍であり、社会の敷かれたレールを外れることを恐れずに闘うことが「鉄鎖以外に失うものはなにもない」ということだと理解しました。
 宣言について書かれている様々な項目の中で自分が最も印象に残ったのが、暴力革命で言われている「暴力」という言葉についてです。そもそも暴力というと殴る蹴るのイメージですが、いじめの暴力、機動隊・警察による直接的な暴力だけでなく、会社による解雇や大学当局による処分、行政執行による土地の収用や、困窮者を土地から追い出すなどの社会的な意味での暴力があり、そしてそれらに対する労働者民衆、虐げられてきた側の反撃としての暴力が必要だという考えに至りました。まさに国家の暴力に対して絶対反対で闘ってきた三里塚闘争そのものを言っていると思いました。学習会を通じて労働者と学生、農民が手を携えてきた三里塚闘争に社会を変える力があると思います。
 ぜひ全国の学生は、3月29日の赤坂公園で行われる三里塚全国集会に集まりましょう。

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