北総の空の下で 農民会議総会 農家の現場に触れ
週刊『三里塚』02頁(1034号02面06)(2020/02/24)
北総の空の下で
農民会議総会
農家の現場に触れ
9日10日、新潟県長岡市で農民会議の総会がありました。成田を出発して3時間、関越トンネルを抜けると景色は一転、雪国です! 豪雪地帯の新潟ですが、今年は雪がなく数日前からようやく降り出したそうです。
9日の講演会には地元の皆さんが多数参加して盛況でした。種子法を守るため全国を飛び回る百姓塾の堀井修さんや、柏崎刈羽原発反対で活動する人、福島から避難して農産物加工に携わる人等、多彩な顔ぶれでした。
新潟大農学部助教の伊藤亮司さんのお話は、労働者農民の底力を信じて、学問を反撃の武器として提供してくれるので共感できます。
今年は数人の若者の参加も。会話ができた二十歳の青年は、飯舘村にお婆ちゃんがいるそうです。牛を手放して避難したけど、土と切り離されては生きられないと村に戻ったとのこと。青年をこの場所へ導いたかもしれない私と同世代の女性に思いを馳せました。
農民会議の共同代表は、千葉の米農家、小川浩さんと、福島の乳牛農家、鈴木光一郎さんです。安倍農政によって困難を強いられる稲作や酪農の現場で踏ん張りながら、農民全体が生きられる社会のために労を惜しまない姿に頭が下がります。
帰り道、農民会議事務局長の秋山和雄さん宅に寄りました。家のすぐ後ろを流れる信濃川が台風19号で濁流となって、ハウスや畑作物を押し流したそうです。それぞれの現場でたくましく生きる仲間がいます。
北里一枝