団結街道
週刊『三里塚』02頁(1032号01面04)(2020/01/27)
団結街道
未来の歴史家は2019年を世界各地で抗議デモが多数発生した特筆すべき「騒乱の1年」と定義づけるかもしれない……(年末の日経新聞に掲載された英フィナンシャルタイムズのコラムより)▼昨年なぜ世界各地で政府を揺るがす大規模デモが起こったのか? コメンテーターは「納得できるような説明は出てきていない」と述べているが、最末期帝国主義の絶望的延命形態である新自由主義の破綻への全世界的な怒りが根底にあることは間違いない▼新自由主義は、国境、人種、性別、思想・信条などを越え、吸血鬼のごとく労働者階級への搾取や収奪、差別・抑圧を強めてきた。気候変動などあらゆる社会問題が資本主義の枠内ではもはや解決不能で、労働者階級による世界革命以外に決着が付かないことがますます鮮明になっている▼ではなぜ日本では政府を揺るがす大デモが起きていないのか? 日本は新自由主義による支配から逃れているからなのか? そんなことはありえない▼マルクスなら「認識の問題ではなく実践の問題だ」と言うだろう。スウェーデンの一人の勇気ある少女の行動(学校ストライキ)が400万人を動かし、世界的なムーブメントをつくりだした。スウェーデンでは飛行機に乗る人の数が1割減ったと聞く▼「それはお前がやるんだよ!」そう看板で訴え、処分撤回を闘う京都大学を先頭とした学生運動の中に、世界を変える芽があると確信する。