団結街道
週刊『三里塚』02頁(1019号01面06)(2019/07/08)
団結街道
「正しいことだけ言っていてもダメだ」▼筆者の周りでよく聞いた言葉だ。もちろんデタラメなことを言ってはいけない。「正しいこと」をどう伝えれば、人を動かすことができるのか。その伝え方にもっと気を配るくらいに考えていた▼最近、友人から薦められた山田ズーニー著『あなたの話はなぜ「通じない」のか』を読んだ。「正論はなぜ人を動かさないのか?」曰く、「正論は強い、正論には反論できない、正論は人を支配し、傷つける。人に何か正しいことを教えようとするなら、『どういう関係の中で言うか?』を考えぬくことだ。それは、正論を言うとき、自分の目線は、必ず相手より高くなっているからだ」▼確かに、伝え方よりも誰が言うのか(メディアへの信頼)が大切と思う。では、信頼は長時間かけないと築けないのか。必ずしもそうではないと著者は言う。相手の考えていることを相手以上に深く理解していることを示す「正確な理解のパンチ力」があれば、相手はその洞察力、判断力を信じないわけにはいかず、短時間でも可能だと▼自分の枠組みが通じない人の声を本気で聞き、外に出ること。秩序を保っていた小さな自分の枠組みを解体する苦しみの先にはきっと「通じ合う歓び」がある。「想いが通じるときは、距離も立場も超え、広く、速く、あっという間だ」。そう信じて、「ネット右翼」と呼ばれる人たちのツイートに目を凝らしている。