団結街道
週刊『三里塚』02頁(1015号01面07)(2019/05/13)
団結街道
今年の八十八夜の5月2日。新緑まぶしい天神峰。田んぼの代かきの途中に「この季節の緑の色が一番好き」と市東さん。私も全く同感だ▼真っ赤な太陽と青い水によって命を吹き込まれ、育まれる緑の植物。緑は赤と青がより高次の段階で統合された弁証法的な色(?)とでも言えるだろうか▼一般に、赤は情熱、青は冷静、緑は安定・調和のイメージを与えるそうだが、この季節の緑は若々しく力強さがある▼わがふるさと神戸の摩耶山、六甲山の爽やかな新緑を見よ。作曲家の服部良一は電車から遠方の六甲山脈を見て「青い山脈」の曲想を思いついた。(「遠くの山は緑ではなく青く見える」と、高校の美術部の友人から教わるまで私はその事実に気がつかなかった)▼わが母校である広島大学の学生自治会の旗も緑色。かつての教養学部学友会の機関紙名は『緑の旗』。原爆による焼け野原から甦った清新な生命を代表する色として緑色が採用された▼反対同盟が新たに作成した請求異議裁判控訴審勝利に向けたリーフの表紙も緑色。当初、試作した青色っぽい表紙を見た反対同盟諸氏は「緑色がいい」と。色校正の関係でイメージとは少し違ったが、この萌黄色には緑の畑を守りたいという思いが込められている▼ところで、有機農業に携わる者としては畑の緑は癒しの色ではなく、焦りの色だ。油断すると草が野菜を覆ってしまう。援農をお待ちしています。