労農学の力で市東さんの農地守ろう 決戦本部 伊藤さん×太郎良さん対談 国家暴力と体張り闘う 辺野古土砂投入弾劾! 記事2面
労農学の力で市東さんの農地守ろう
決戦本部 伊藤さん×太郎良さん対談
国家暴力と体張り闘う
辺野古土砂投入弾劾! 記事2面
三里塚芝山連合空港反対同盟・市東孝雄さんは、一昨年10月25日に出された農地強奪強制執行の最高裁決定に対し千葉地裁に請求異議の訴えを起こし、2年以上にわたって強制執行を阻む前人未到の裁判闘争を闘ってきた。同時に、反対同盟は一昨年旗開きで強制執行阻止決戦本部を立ち上げた。その陣頭指揮をとり最先頭で闘ってきた事務局の伊藤信晴さんと決戦本部長の太郎良陽一さんの二人にお話を伺った。
闘えば人は集まる
反対同盟事務局員
伊藤信晴さん
大衆的陣形広げて
反対同盟事務局員・決戦本部長
太郎良陽一さん
太郎良 どんな判決が出ようが、この農地を守り抜く体制を強化し、広げていく。体を張って闘う具体的な陣形を作るのが決戦本部だ。
伊藤 52年続く三里塚闘争は実力で闘うことで全国から支持を受けてきた。昔、同盟の先輩に「なかなか人が集まらないですね」って言ったら「いや闘えば人は必ず来るんだ」って言われた。
太郎良 かつて三里塚に来たことがある人が膨大にいて、様々な場所で「まだ闘っているのか。がんばって」と激励された。若者が続くにせよ、まず自分たちが人生かけて権力と闘う姿を見せたいと。まだ枯れていないんだからさ。(笑)
司会 故鈴木幸司さんは晩年「ようやくおれの青春がきた」とよくおっしゃっていました。
伊藤 それは、闘うことを自らの誇りとして、部落のしがらみとかを全部乗り越えてきたということを言っていたと思うね。今本当に勝負する時だ。改憲攻撃がさし迫る情勢ゆえに、われわれが勝てる情勢でもある。特区連(東京23区)の人事委員会で史上最悪の賃下げを勧告したことに対して、ストライキを構えて闘って粉砕したように。攻撃はある面では激しいけど、安倍政権に余裕があるわけじゃない。入管法改悪にしても法案の実質的な中身を論議することなく強行採決した。せっぱ詰まった危機の深さを感じる。
弾圧をのりこえ
司会 関西生コンや京都大学での学生弾圧のデタラメさにも危機の深さが現れています。
伊藤 両者とも関西を動かす地平を持っていて、権力の側は組織をつぶすことができなければ、全国的に闘いが広がると恐怖している。
太郎良 国家権力の弾圧に対しては徹底非妥協で完全黙秘を貫き闘う。権力への怒りはもちろんありながら、しかし笑顔で胸を張って闘いぬいていく姿をどんどん作っていかないといけない。三里塚はそうしてきたし、弾圧を打ち破らない限り勝利はないわけだから。
伊藤 本来、京大当局は反戦運動をする学生こそ守るべきじゃないか。
太郎良 京大は戦前の弾圧に屈し、加担した歴史を全く反省してない。
司会 軍事教練反対のビラを口実に、治安維持法が内地で初めて適用されたのが京都学連事件でした。
伊藤 学生運動と労働運動の爆発を権力は非常に恐れ、存在を許さないという決断の中で、改憲攻撃として弾圧している。市東さんへの攻撃も改憲の一貫だ。だけど、闘いの陣形は解体されていないし、安倍は今国会での改憲発議ができなかった。動労千葉と反対同盟の労農連帯を軸とする三里塚陣形の団結の強さがこれから問われてくるし、これを堅持して発展させれば必ず勝利できると確信している。
太郎良 われわれは裁判所に未来を託しているわけではないが、決戦本部を構え、現地において市東さんの農地を守る陣形の構築に全力をあげてきたことと、「空港絶対反対・農地死守・実力闘争」という路線の正しさが裁判闘争においても証明された。市東さんを先頭とした反対同盟の闘いの徹底性と路線的な正義性が根底にあって、裁判で多くの証言をかちとったことにもつながった。だから、市東さんの農地決戦を闘うなら誰にでも来てほしい。この基盤の上に、現地において大衆的な共同闘争をもう一度再建していきたい。
機能強化阻止を
司会 今年3月には芝山デモを闘いました。
太郎良 3・8分裂攻撃で反対同盟破壊をやった人たちが、今芝山町で空港機能強化策を推進している。われわれの闘いで回答を示したい。
伊藤 機能強化に反対するということは、突き詰めれば空港そのものに反対するしかない。そういう意識が周辺住民からも生まれてきている。
太郎良 機能強化の攻撃は、結局24時間使える巨大空港を新しくつくることだ。「ふざけるな」と憤る住民もたくさんいる。来年はそれらの怒りが一つになって具体的に爆発する状況になる。市東さん決戦を闘いながら周辺にももっと打って出たい。
伊藤 来年3月31日に成田市街地で全国集会を開催します。大結集をお願いします。